ばあ様はもうすぐ白寿である。99歳。デイサービスからおめでとうの表彰状をもらっていた。「百」の漢字の上を一本取り除いて「白」=99歳ということらしい。
ばあ様の部屋に入ると、「あらっ」と驚いた表情。「久しぶり。どっか行っとったん?」「うん、フィンランド。」「フィンランド?!それはそれは。」
その後、数秒沈黙し、「前に会いに行った人のところへ行ったん?」「(おお、覚えとるな)そう。」「前、ここにも来たよね」「(おお、すごいぞ)うん。」 すばらしい記憶力。
デイサービスに行く日を増やし、週3日にしたらしい。本人は増えたことには気づいておらず、毎回いそいそと出かけているらしい。母に言わせると、「なんだか楽しみにしてるみたい」とのこと。すばらしい。両親もその分、休める日が増える。
私が留守の間、母が同窓会に出席するために東京へ一泊旅行したらしい。父一人で大変だっただろうが、2日目はデイサービスに行く日だったので、なんとか大丈夫だったようだ。

ばあ様の足は退院してからかなりむくんでいたのだが、最近元に戻ったようだ。今日見てみたら、いたって普通の足になっていた。「足のむくみ取れたね〜」と言うと、「むくんどったかいね」とばあ様。毎日あれだけ「見て!もうパンパンに腫れたよ!」と心配して見せに来ていたというのに、もうすっかり忘れていた。嫌なことは忘れれば良い。
看護師、理学療法士、デイサービス、鍼灸師と、ほぼ毎日足のマッサージをしてもらっていた成果だろうか。むくみ用の薬も飲んでないし、散歩をするわけでもないし。治るのに1年かかったな。
気候も気持ちがいいときだし、足のむくみの有り無しに関わらず、散歩に連れ出してみることにしよう。