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機内で見た映画。
Midnight in Paris - 11 x 17 映画ポスター
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Woodyの映画というのは、なんで主役の男が全部Woodyになってしまうのだろう。脚本がWoodyだから、主人公の話し方が同じようになってしまうのだろうが、こんなにいつも同じってどうなの。だからWoody以外の俳優が主役をすると、Woodyの真似をしているように見えてまぬけなのである。("Celebrity"のKenneth Branaughとか。)
この映画の主役はOwen Wilsonで、以前から好きな俳優である。でも台詞がいかにもアニーホールのWoodyが言いそうなことなので、違和感があるのである。「何ウディアレンみたいなことをウディアレンみたいなしゃべり方で言ってんの」と言いたくなる。
映画のストーリーとしてはおもしろい。パリを訪れた物書きが、真夜中になるとタイムスリップして1920年代のパリに行くというもの。そこでスコットフィッツジェラルド、ヘミングウェイなどの作家や、ピカソやダリなどの芸術家に会う。ガートルード・スタインに自分の本を読んでもらって意見を聞くという、ものすごいことまで出来てしまう。
出てくる芸術家に関しては、美術史を昔ちょっと専攻したので(ちょっと専攻ってなんだよ)わかるのだが、作家に関しては、フィッツジェラルドやヘミングウェイはともかく、T.S.Eliotは名前だけ知っていても読んだことはないし、「ああ、私って無知」と見ながらちょっと落ち込んだ。私があの時代のパリにタイムスリップできて彼らに会えても、何一つ知的なことも言えず、彼らの才能に圧倒されてアワアワしてしまうだけだろう。
この映画が30年前にWoody主演で作られていたら大好きだったかも。
Another movie I saw:
デンマーク/スウェーデン映画。暴力、人間の残酷さ、復讐の是非。難しいテーマ。引き込まれて見た。暴力による復讐など間違っていると頭ではわかっていても、実際に暴力を振るわれたら、本当に心の底から「そんなことをして相手のレベルまで下がりたくない」と思えるだろうか。「暴力を振るってしまうという時点で、その人は既に気の毒な人」と相手を哀れみ、「相手にするのも時間の無駄」と心の切り替えができるだろうか。やり返したらすっきりすると思わないだろうか。実際すっきりしないだろうか。実に難しいテーマ。