今日は晴天であったが、日傘が持ってかれそうになるくらい風が強かった。ばあ様を散歩に誘うべく、午後4時過ぎに実家へ行くと、「あら。早いね」とばあ様。散歩に誘うと、私をじっと見て、「私を散歩に誘うために早く来たの?」とするどい。「いや、そういうわけじゃないけど。」とごまかす。そうだと答えると、気を使ってものすごく悪がる人なので面倒なのよ。
「こんな格好じゃね」と言いつつ、ブラウスを着替える。家の前をちょっと往復するくらいしかしないだろうと思ったが、着替えて髪もとかすばあ様。そして外に出たはいいが、風が強い。「えー、寒い」と言い出す。急いでカーディガンを取りに戻る私。母に取ってきてもらい、ばあ様に着せる。しかし、それでも寒いと言う。夏のカーディガンだったのだが、寒がりのばあ様には薄すぎたようだ。2件先のお宅の前まで歩き、戻ったところで「寒いし、足も痛いし、もう入りたい」と散歩終了。正味10分も外にいなかった。
家に入る前に、私が庭の木を指差し、「枝を全部切ったけど、ちっちゃい芽がたくさん出てきたよ」と教えた。「んま〜、生きてますって感じ」と感心。そして、「あれも生きてますって感じ」と歩道のアスファルトの端に生えた雑草を指差す。「取りたいんでしょ」と言うと、「取りたい」と宣言。そういうことをしていて、ころんで骨を折った人なので、「あとであたしが取っとくから」と言っておいた。でも取るの忘れた。
シルバーカーを使ってはいたものの、自分が以前のように歩けないということがショックだったようだ。寝る前にお湯を使った後は、必ず足のむくみが気になってぐずぐず言うのだが、今日はもう「怖い」と涙声になっていつもよりwhinyであった。母に足を見せたいと居間に来て、母が「大丈夫。早く横になったらいい」と言ったのだが聞こえなかったらしく、自室に戻って「見せたのに知らんぷりされた。涙がでちゃう」と泣いていた。ば〜さん、泣くなよ。
まーしかし、すぐ忘れるのが救いである。歯磨きして、鏡台の前に座って化粧水などをつけていたときには、もうケロっとしていた。
昨夜は、夜中に起きて、居間にいた父に「怖い夢を見た」と報告したばあ様。夢の中で、父に助けを求めたのに助けてくれなかった、と文句を言ったらしい。ちなみに私が見た夢は、ドイツでトイレを探してやっと見つけたものの、ドアを開けると、中には隣との仕切りが無く、便器がずらりと並んで丸見え状態で、とてもここで用を足せない、どうしようと悩むというものであった。
明日、叔母が来るのだが、ちょっと不安である。「行くから」とメールが来たので、事前ウォーニングとして、「以前より同じ話の繰り返しは多いかも」と返信しておいたのだが、「忍耐だね。そういうの苦手」と返事が来た。よく存じてます、あなたがそういうの苦手なのは。