バレエ鑑賞に何を着ていくべきか悩むこともなかった。会場は、正装の人もいれば(長いドレスの女性に蝶ネクタイの男性)、長袖Tシャツにジーンズの人もいた。私は唾を飲み込むとのどに激痛が走る状態だったので、ノースリーブのワンピースなど寒くて耐えられないと判断。地味にグレイのパンツと黒の長袖トップにした。アクセサリーだけ赤系統。休憩のとき、トイレの列で私の前に並んでいた女性は、背中も肩も大きく出したワンピースを着ていらしたが、鳥肌が立っていた。

で、ロミオとジュリエットである。私はバレエのことはよくわからない。きれいであればいい、楽しめればいい。ジュリエットは可憐であった。ロミオはあんまり印象に残らなかった。前半の二人で踊るシーンはロマンチックで愛にあふれていて良かった。
だけどね、全体として私はもっと踊りを見たかった。ストーリーテリングのための芝居が多いというか、その悲しみを踊りで表現してちょうだいとお願いしたかった。最後の幕など、いろんな人が天を仰ぎながら嘆き悲しんで、舞台の上をエレガントに歩いたり走ったりしてるばっかりだった。まだ踊りがあるかなあと待っていたが、二人ともベッドの上で死んで終わってしまった。消化不良。

会場を出るとき、「踊りが少なかった」と誰かが言っているのが聞こえた。有名な振り付けらしいが、ど素人の私はそのゲージツ性を理解できなかった。

しかし、のどが痛いよ。