ばあ様、不機嫌。
訪問看護師に訪問歯科を紹介してもらい、今日来てもらったのであった。
「もう歯はないんだから必要ないっ!」とお怒りのばあ様。下の歯があるではないか。歯磨きのときにしみるとか、一本ぐらぐらしてるとか、私にはさんざん言っていたではないか。定期検診の大切さを知っている世代ではない。自分で異常に気づいたら行くという世代である。異常に気づいてもぎりぎりまで待ってしまう世代かもしれない。おまけに「もうすぐ死ぬんだからいいのっ」である。
いかに自分に歯科医は必要ないかということをぐずぐずと言っていると、玄関チャイムがなる。「あ、いらしたよ」と言うと、ささっと部屋に戻るばあ様。最近動きが早くてねえ。トイレも部屋に置いてあるものではなく、家のトイレにさっさと歩いて行くようになっている。素晴らしいことなんだが、部屋の中でもうろうろし始めているので、一体何をしているのかとチェックする回数が増えてちょっと大変。
訪問歯科ってどうやって治療するんだろうと思っていたが、今日は懐中電灯を口内にあてて全体を見ただけであった。おまけに、詰め物の下が虫歯になっているかもしれないが、レントゲンを取らないとわからないと言う。その小型レントゲンは借りるらしく、借りられる日がわかったらまた連絡するとのこと。初診時にレントゲンを取るのはnormal procedureではないのかね。なんだかinefficient。それでもって、治療をするとなったら医院まで行かねばならないらしい。
これは訪問歯科というのだろうか。
ばあ様のケースが医院に来てもらわないといけないというものなのかどうかはわからない。なんにしても拍子抜け。
調べてみると、治療の機械を持って訪問するという歯科医はあるようだ。なんだかな〜。