夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)

夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)

実家から借りてきた本。ベルリンの壁崩壊前の東西ドイツの話から始まる。西ドイツを舞台にした前半はおもしろかった。後半になって、登場人物が小樽に集まってからの展開には、なんだかイライラしてしまった。宿泊客のことをあんなにペラペラと他人にしゃべるホテルの従業員なんて勘弁してくれと思った。まあ、そうしないと話が進まないんだが。総じて、2時間ドラマのようであった。
佐々木氏の本は、サンクスギビング・ママが非常に気に入っている。とはいえ、もう何年も読んでないので、今そう感じるかはわからないが、1995年に文庫本を買ってから数年の間はお気に入りで、何度も読み返した。
文庫 サンクスギビング・ママ (扶桑社文庫 さ 17-1)

文庫 サンクスギビング・ママ (扶桑社文庫 さ 17-1)

先月に新しくまた文庫が出たのね。また読みたくなったなあ。この短編集がおもしろかったので、長編もいいかもと思って借りてみたのだが、ちと残念。

なってないホテルの従業員といえば、横浜のとあるホテルに泊まったときのことを思い出した。当時みなとみらいにオープンしたばかりのホテルで、親戚の好意で部屋を取ってもらった。当然親戚にはホテルに不満を感じたことなど一言も言ってはいないが、one of the worst hotels I've ever stayedであった(if not the worst)。フロントも館内のレストランのスタッフも、とにかく不慣れで、ミス連続。レストランではコースで頼んだランチのデザートをもう少しで忘れられるところであった。こちらから聞いて、「あっ」と気づいたウェイトレスがまだ凍っているケーキを持ってきた。生クリームがシャリシャリだったよ。支払いのときは、飲んでもいないビールをチャージされていた。頼んでないと言うと、じっくり時間をかけて訂正してくれた。
フロントでは、私が留守中に親戚からメッセージが届いている、とメッセージをその場で声を出して読まれた。チェックアウトのときには、使ってもいない駐車場代金をチャージされそうになった。そうそう、チェックインして部屋にいってみたら、あまりにタバコ臭かったので、禁煙室に変えてもらえるかフロントに電話をしたら、当館に禁煙室はないので窓をあけて換気をしてくれと言われて驚いたんだった。なんやかやと不思議なホテルだったなあ。