昨夜は、UMO Jazz Orchestraの"Stan Kenton Tribute"に行ってきた。春に来たときと同様、Pの友人の音楽プロデューサーのVさんが招待してくれたのだ。うれしー。
すっごく楽しかった。春のコンサートはモダンジャズで、「うう、難しい」と思うところもあったのだが、今回は"Dancing in the Dark"とか、"Girl Talk," "I love Paris"など、スタンダードな曲が多くて、素直に楽しめた。
前回、立ち上がったのでソロをするのかと思いきや、単にズボンをあげただけだった、というトランペットの人を今回も確認。昨夜はトランペット奏者は全員常時立ったままだったのだが、やっぱりこの人は途中でズボンをあげていた。サスペンダーをプレゼントしたい。
このトランペッターは、演奏中にやたらめったら顔が赤い。大丈夫か、脳溢血でも起こすんじゃないか、と心配になるくらい真っ赤。離れた客席からも十分わかるくらいである。お若い方でもないので、余計にはらはらする。
顔が赤いから注意をひくだけではなく、この方はメンバーの中で一番楽しそうに演奏をしている。自分は吹かないところでは、指をならしながら拍子をとったり、両手を広げて音をembraceするというようなジェスチャーをしたり、一番リズムに乗っている感じ。見ていてこちらも楽しい。
ソロをした後、指揮者が彼を改めて紹介し、ヤンさんという名であることがわかった。もうすぐ還暦。これからも乗り続けて欲しい。
本来、ヘルシンキ中心部にUMO Jazz Clubというのがあったのだが、クラブの入っている建物の水道管かなんかが壊れたのか、使えなくなって今は閉鎖されている。Vさんが言うには、とにかく修理が大変で、すぐに戻れる状態ではないので、いろんなところの会場を借りて演奏をしているらしい。今回はヘルシンキから30分くらい離れたヴァンター市のホールであったのだが、「ヘルシンキ中心部のように集客できない」と言っていた。昨日も空席が目立っていた。楽しいのに残念だわ。
コンサート終了後、Vさん達レコーディングクルーのバスの中を見せてもらった。いっぱい機械があった、ってつまらん感想だが、テレビで見るようなミキシングっていうんですか、ああいう機械がどーんとあって、sound mixing engineerだという男性が仕事をしていた。話をしていたら、指揮者兼ピアノ担当のキルモさんが挨拶に。VさんはわざわざPと私のことを紹介してくれ、キルモさんは"I hope you enjoyhed"と握手をしてくれた。この方、とても才能があると評判らしく、非常にversatileなミュージシャンらしい。礼儀正しい笑顔を浮かべながら、「んまー、キルモさんだわっ、指揮してたお手々をさわっちゃったわ」と心の中ではミーハーな私だった。
バスから出ると、楽屋から奏者が出てきているところだった。その中にヤンさんがっ!いやーん、近くで拝見しちゃったわ、とまたミーハー気分。
来年はワールドツアーをするらしい。東京にも来るんだって。ヤンさんの隠れグルーピーとしては行かなくては。