母が白内障の手術をした。日帰り。母の知り合いには入院した人もいたし、母もそうしたければできたらしいが、日帰りでも問題ないと先生が言ったらしい。その代わり、術後は1週間ほど毎日病院に行かなくてはならない。病院が近くてよかった。「年を取ったら田舎で農業をしたいとか言う人がいるけど、年を取ったからこそ、病院にすぐいけるような街中の便利なところに住むべきだ」と母は言う。

手術はなんでも大変だとは思うが、目の手術は特に怖いなあというイメージがあった。麻酔とかどうやってやるんだろう、とか。考えただけでいやじゃん。実家へ様子を見に行くと、母はどでかいbandageを片目につけていた。いつもと変わらない元気さである。すべて無事済んだらしい。「どうやって手術すんの」と聞いてみると、手術の前に3種類の目薬を15分置きに3サイクル入れていくらしい。「瞳孔開いたりとか、掃除したりとか、なんか色々あるんじゃないの」と母。手術室に入ってからは、目の周りを「拭きまくって」消毒されたらしい。その後、顔に布がかぶせられたので、何をしているかは見えないという。「なんかゴシゴシめんたま拭いてる感じがした」と言うので、えー、痛くないのそれ、と聞いたが、痛みは最初から最後まで感じなかったという。そりゃそうよね。もし痛かったらたまんないわ。
母の知り合いは、白内障の手術後、「世界がきらきらしている」と感動するくらい良く見えるようになったらしい。だが、「私の顔にこんなに皺があったなんて」と落ち込んだとか。見たくないものもあるわね、確かに。
私は11歳のときに扁桃腺を取ったが、あの手術も今はもっと楽にできるのだろうか。あのとき結構大変だったよ。麻酔が痛かった。喉にするわけだし。手術前にnumbするゼリーを喉にのせてはいたが、やっぱり痛かった。全部ごっそり取ったので、1週間入院した。手術のあとがまた痛くてさー。最初は重湯や牛乳しか食事に出ないのだが、それもいやなのである。とにかく喉を何かが通ると痛かった。でもお腹は空くので不機嫌。惨めであった。従弟は9歳のときに全身麻酔で取ったらしい。あばれるとか、そういうこともあるのかなあ。私は椅子に座った状態で喉だけの部分麻酔だったが、腕と顔は動かせないように固定されていた。なんか拷問みたい。口が閉じないように器具をつけて開けっ放しだし。
父は、「とにかく痛いのはいかん」と言う。色々凄まじく痛い思いをしてきた彼は、どんなに重い病気になったとしても、痛くなければ辛さは軽減されると言う。「ペインクリニックの研究をもっと進めてもらわんと」としみじみ言っていた。同意。