フィンランドの人の多くが英語を話す。Stockmannというデパートでは、各店員の名札に話せる言語を表す国旗のシールが貼ってある。皆さん、旗一つということはない。4つも5つも貼っている人もいる。フィンランド語は全然わからない私だが、皆さんが英語をしゃべってくれるので助かった。スーパーの店員さんだって、精肉コーナーのお姉さんだって、ふつーに英語で対応してくれた。日本人が英語を学ぶこととはまた違うかもしれないが、それにしても日本の英語教育はやっぱりどこかがすんごい大きく間違ってるのでは、と思った。
訛りが強くて何を言っているのかよく聞いていないとわからないという人も中にはいたが、非常に自然な英語をぺーらぺらと話す店員さんもざらにいた。イギリス英語の人もいれば、アメリカ英語の人もいた。テレビで流すアメリカ・イギリスの番組も、私が見た限りではすべてフィンランド語の字幕がついていて、生の英語を聞ける状態であった。勉強になるよな。
フィンランド語とスウェーデン語のバイリンガルな国なので、道路標識なども表記は二ヶ国語でしてある(らしい。どっちの言葉もわからないから、これがフィンランド語だ、スウェーデン語だ、と言われても「ふーん」としか言いようがない)。Pも母国語はスウェーデン語だという。小学校はスウェーデン語の学校だったらしい。当然フィンランド語をその当時から勉強するわけで、今は仕事も生活も、ほぼすべてフィンランド語で自由に行っている。Mちゃんも、スウェーデン語、フィンランド語、英語と9歳で既にトライリンガルである。おまけに今学期からは学校でフランス語を始めたらしい。学校では、「母国語」というクラスがあるという。彼女はスウェーデン語をこのクラスで学ぶらしい。去年までは英国系の小学校に通っていたので英語も話せるわけだが、やっぱりしばらく使っていなかったということで、私の話すことはすべて理解しているようだったが、自分が話すとなると言いたい単語が出てこない、という感じでときどきfrustratedな様子も見受けられた。シャイなので、Pがいるところではあまり話さなかったが、私と二人になると自分から話しかけてきたりして、かわゆいのであった。だが、私も結構シャイなので(いや、ほんとに)、ジグソーパズルを一緒にしようと家から持ってきてくれた彼女と二人、お互い黙々とピースをつなげていって、ときどき目を合わせては、にーっと笑ったりしたのであった。
「どの程度話せれば、私はXX語が話せる、と言えるか」ということもあるとは思うが、ちゃんと接客できればそりゃ十分話せると言えるんじゃないかね。感心だわ。