49.20ユーロ。

今日の為替レートで、約5860円である。

何の値段?

ロングドレスのクリーニング代ですの!

フィンランドにおけるクリーニング代が高いというのは知っていた。コートが30ユーロなので、長さからしてそれより少し高いくらいかと見積もっていた私は、大甘だったね。

おまけにいつもの受付のおばちゃんは、洗濯タグを見て首をかしげている。日本で買ったドレスなので、日本語で書いてある。石油系のドライクリーニングで、素材はシフォンとサテンであると英語で説明したが、「I understand nothing.」と完璧な米語発音で返された。いつも英語で挨拶とやり取りをしているので、英語話者だと思っていたのだが、違ったのね。

おばちゃんはいつも受付にいるので、受付係なのだと切に願いたい。実際に洗濯をするクリーニングのプロなら、生地を見て触ってわかりそうなものだが、どうだろうか。

いや、洗濯表示をフィンランド語でなんというかPに聞いてから持っていくべきだったのだわ。私が悪いのだわ。英語に頼りすぎていたのだわ。

目に見えてものすごく汚れているというわけではないのだが、床に触る長さなので、洗っておきたかったのだ。

それはね。

パーティー会場で、グラスを落として割る酔っ払いがいたからである。あっちでガッシャーン、こっちでガッシャーン。

足元がふらついて、ころんで床に倒れているおじさんもいた。

食後すぐに帰ればこんな光景は見ずにすんだのだが、その後の「歓談」にも参加したため、飲み過ぎた人々を観察するはめになった。

タキシードを着た肥満男が床にころがっている絵。

できれば見たくなかったね。

今度、こういう集まりがあったら、床にはつかない長さのドレスで参加することに決定。クリーニングは、できれば日本に持って帰ってやる。

あーあ。ちょっと泣きたい。