渡してきたわよ、苛性ソーダ

屋上にショーケンが探偵事務所でも構えていそうな、ふっるいビルであった。事務所には、電話で話をした事務の女性とおじさんが二人だけ。机はたくさんあったので、みなさん外出中だったということだろう。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)という書類に住所・氏名を記入し、1575円を払った。最終的な処分をした後、処分先がその連絡の書類をまた送ってくるらしい。

事務の女性が書類を用意している間、おじさんと立ち話。「小学校の理科の実験を覚えてらっしゃるかもしれませんが、水酸化ナトリウムを塩酸で中和させるっていうね」と言われた。

全然記憶にありません。

家で中和させようとするのは危ないからね、とのことであった。

たかだか200gの苛性ソーダだったが、まじめに正しく処分してきましたわ。