雪がしんしんと降る。
積もりまくり

そんな中、朝一番で役所に出向き、その後、日本大使館へ行ってきた。

なんの用って? 教えてさしあげるわ。昨日、役所からメールがございましてね、婚姻関連の書類に不備があって受理できないので、日本大使館で代わりとなる書類をもらってくるといい、と連絡があったからなんですの。なんですの!

12月1日に私はこう書いている。

原本にも翻訳にもアポスティーユが必要と聞いていたのだが、アポスティーユは書類の最後の公証人の認証と法務局の証明印があるページに一つ印刷してあるのみだった。原本と翻訳の全ページに公証人の割り印がしてあり、その印が外務省によって認証されているということになるから、それでいいのだろう。いいんだろうな。

よくなかったのだ。

役所の担当者は、原本のアポスティーユが無いので処理できないと言う。添付してあるアポスティーユが原本と翻訳の証明と思ったのは大間違いだったのである。翻訳とアポスティーユ取得を頼んだ人にすぐに連絡を取ったところ、わざわざフィンランド大使館のページからアポスティーユの説明を引用して、「原本にもアポスティーユを添付しなければなりません」と返事が来た。

えぇ?

原本にアポスティーユが必要であることは、当初から私は知っていたのである。私は、彼が行うと言う「アポスティーユ取得」というのは、原本と翻訳の両方に対してだと信じきっていたのだ。「原本と翻訳を綴じて公証印とアポスティーユを添付する」と言われれば、そう解釈するのが自然と思う私がおかしいのか。12月に書類を受け取った時点で「これでいいのかな」と疑問に思ったというのに、「ま、いいんでしょ」と確認をしなかった私は実に大ばか者である。自分は普段から何事も慎重に行うと思っていたが、「何言ってんの、笑わすんじゃないわよ」というお粗末さである。

役所の担当者とメールをやり取りしたところ、アポスティーユをフィンランドから取得することが難しい場合、フィンランド日本大使館婚姻要件具備証明書を発行できるのであれば、それを代わりに受理することができる、と教えてくれた。必要なのは婚姻要件具備証明書に対するアポスティーユのみで、戸籍謄本の原本には必要ないと言う(これもまた「え、そうなの?」という情報なわけだが)。

役所とのメールと同時進行で日本大使館にも連絡をとっていたのだが、「アポスティーユは在外公館では発行できないので、日本の外務省に連絡を取ってほしい。だが、必要な書類によっては(婚姻要件具備証明書など)、当館で発行して代用品として提出できるものもある」との返事をすぐにしてくれた。涙。まさに私が必要な書類を発行してくれるのである。「明日、申請に行く」とメールをしたところ、今朝、業務時間の始まるずいぶん前に「お待ちしています」との返信あり。働き者。

まずは、私の書類を返してもらいに役所に向かった。役所の担当者は会議中だったのだが、私とのメールのコピーを私の書類に添付していてくれたため、他の職員もどういう状況かをすぐ理解してくれて、話は早かった。すばらしいefficiency.

返してもらった書類を持って、バスに乗ってヘルシンキへ。大使館へ行くには、バスセンター近くから路面電車に乗り換えれば良かったのだが、停留所がどこにあるのか迷って大使館の方向へ歩き続け、結局到着するまで20分ほど歩いた。3Dスペランのおかげか、すべることなく歩きましたとも。

大使館でもちゃちゃっとことはすんだ。窓口のフィンランド人男性に状況を説明し、パスポートと申請書と日本で準備した書類を渡した。5分ほど待つと、日本人男性が現れ、パスポートと書類を返してくれ、申請を受理したとの説明。来週火曜日には出来上がるとのこと。取りに行ったときに10ユーロを支払わねばならない。

昨日は少なからず動揺したが、「問題が起こったら解決することに専念し、問題の原因に対して腹を立てたり呪いをかけることに時間を費やさない」と自分に言い聞かせた。

ということで、「2月頭に帰国するまでに結婚できるか」という手に汗握る展開となった。