これは私が編んだのではない。母のドイツの友人のエバさんが、1970年代初めに母にと編んで送ってくれたものである。vintageである。すごい。今日実家に行ったら、母が「片付けしてたらこれがあった。一度も着てないんだけど。」と出してきたのだ。実物はもっと青みのある濃いピンク。デジカメの色出しは難しい。
エバさんと母は40年以上ペンフレンドであった。なんと一度も会ったことはないのである。二人を筆まめ女王と呼びたい。エバさんは10数年前に亡くなった。まだ60代だったはずである。ベルリンに会いに行きたかったと母も悲しがっていた。
エバさんは、私にもジャンパースカートを編んでくれた。幼稚園くらいのときである。これもまだ実家にある。多分、このワンピースと一緒に送ってくれたのではと思う。赤、青、白のトリコロールですんごく可愛いのである。サイズが小さくなっても、お下がりであげるのもバザーに出すのも嫌で、ずっと持っているのだ。持っていてどうするのだという話だが、昔は「私が女の子を産むこともあるかもしれん」などと考えている時期もあったし(ふっ)、手放すのは論外という気持ちであった。
母にしても、このピンクのワンピースを着なかったからと言って、処分するつもりは毛頭ない。エバさんの形見である。
エストがシェイプしてあるので、チュニックとしては着られない。それに、母は年を取って小さくなってしまったので、上半身がぶかぶかする。「あんたはどう?」と言うので、長袖Tシャツの上から試着してみた。サイズはあう。可愛い。しかし、かぎ針編みでスケスケなわけなので、見えてもよいスリップドレスを下に着なければならない。買わないと。四十路の女が着ていいものだろうか。母がこのドレスを受け取ったときに40になるくらいだったので、私が着てもいいということにしよう。当時の母より今の私はデブということは無視。
70年代の人はどうやって着こなしてたんだろうか。ネットに写真がないかなと、検索してみた

オーストラリアの毛糸メーカーに載っていたレトロなドレス。可愛い。なつかしい感じ。編み方の説明のPDFファイルに大きな写真が載っているのだが、この人、ブラとタイツしかつけていないようだ。


これは現代だが、この女優もスリップなどケチなものは着ていない。金色の胸カバーである。この手があったか。お椀で代用できるか。

エバさんのドレスの下には、白や黒のスリップよりも、同じようなピンクであわせた方がいいような気がする。裏地に見せるというか。うーん、難しい。私が20代ならもっと冒険できただろうけど。

なんにしても、こういうドレスは、すっきりした体にこそ似合うと色々写真を見て思った。いや、誰が何を着ようと自由なのだが、やはり似合うか似合わないか、という点では、すっきりボディがいいなと。

ちょっとダイエットしないと。