銀河鉄道の夜を初めてじっくり読んだ。宮沢賢治というのは、こんなに清らかな文章を書く人であったか。心が洗われるようであった。

Fairy Tales Every Child Should Knowを読み始めた。好きなのだ、fairy tales. 冒頭の"One Eye, Two Eyes, Three Eyes"が懐かしい(英語のWikipedia)。小学校1年のときに読んだ。なぜはっきりと覚えているかと言うと、国語の授業で感想文をみんなの前で読むという宿題があり、この本について発表したある女の子の語りのうまさにクラス中がうっとりしたのだ。彼女の名前は忘れた。彼女は感想文を書いてくるのを忘れたのか、持って来るのを忘れたのか記憶にないが、何も持たずに教室の前に立った。そしてこの物語のあらすじを実に上手に話し始めた。みんな真剣に聞き入っていた。話し終わると拍手した。私もなんておもしろい話なんだろうと思った。ただ、先生は、「それは感想文じゃなくて、ただあらすじを話しただけ」ということで認めなかった。私は、こんなに上手に発表したのに、とちょっと残念に思ったことまで覚えている。それくらい夢中になって話を聞いた。その後、クラスの子は順番を争ってこの本を図書館で借りた。私も借りたのだが、当初のわくわくした気持ちが得られず、がっかりした。
6歳の彼女はいったいどんなに優れた語り部だったのか。今思うと笑ってしまうが、おもしろかったのよねえ。
38年ぶりに、今度は英語で読んでみたわけだが、Two-Eyeはもっとうまく立ち回らなきゃ、とか、何かと汚れた心で読んだ。

宮沢賢治でまた心をきれいにしよう。