ばあ様の介護関連で色々書きたいことはあるのだが、書きたくないという気分でもある。ま、大変よ、色々と。
目下の悩みは(いっぱいあるけど)、湯たんぽ問題である。長年電気毛布を使っていたばあ様であるが、寒がりであるため、というか、寒かったらいけない、と心配で仕方がないため、強のまま寝てしまうことが多かったらしい。それで両親は使わせたくないのである。自分では、「寒けりゃ強くして、暑けりゃ弱くして、自分で調節できるから電気毛布がいいのに。湯たんぽみたいに入れなおす必要がないし、入れてもらうのも申し訳ない」と至極真っ当なことを言うのだが、実際ずっと強にしていては困る。そもそも、強にしっぱなしにしているという自覚は本人には一切無いのである。夜中こっそり弱に下げてやるということもできるが、ばあ様はきっと自分でまた強にしてしまうに違いない。そこらへんは、しっかりしているというか、自分の思うとおりにしてしまう頑固さがある。
高齢者に電気毛布はよくないとそこここで聞くし、看護師でもあるケアマネのNさんも、電気毛布より湯たんぽがいいと言っていた。しかし、朝方に冷めてしまうので、ばあ様は大いに不満である。冷めているといっても私にはまだ充分暖かいと思えるのだが、ばあ様はぬるいと言う。こういう感覚は彼女だけなのかもしれないが、高齢になると寒く感じるものなのかもしれない。よぐわがらね。
ばあ様の夜間の行動パターンをしばらく観察した結果、明け方トイレに起きた際に(しょっちゅうトイレに起きるのがこれまた懸念事項なんだわ)、ぬるくなった湯たんぽが気になり始めるようである。トイレから部屋にもどっても電気が点いたままになっていると、要注意。即行私はばあ様の部屋へ行く。昨夜は、自分の部屋にあるキッチネットでお湯をわかそうとしており、「いやいや、私が入れてくるから」と湯たんぽを急いで取り上げて、両親の台所のポットでお湯を足した。ばあ様にはもう火を使って欲しくないので、キッチネットのコンロは接続を外している。昨夜、ばあ様はそれに気づいて多いに不機嫌だった。最近、ばあ様は気分的には元気になっており、あれはだめ、これはだめ、と色々我々に言われるので腹を立てているのだ。骨折のことも入院のこともほとんど記憶にとどめていないばあ様は、以前と同じように行動できると思っている。それゆえ、何かと行動を制限される今の状態に怒っている。してはいけない姿勢もあるし、うまく歩けるようになってきているとはいえ、まだまだ足元は不安定なのに、忘れてさっさと歩こうとして危なっかしいのである。
湯たんぽを入れなおすと安心してまた眠るのだが、私がいつまでもこうやって夜の番をしているわけにもいかないのである。トイレは家のトイレまで上手に行けるようになっているので、これについてはもう見守りはいらないと判断している。この湯たんぽの入れ替え問題がなければ、夜中に様子を観察しなくてもいいと思うのである。朝まで暖かいというツールは何かないだろうか。
大きい湯たんぽなら冷めにくいだろうと思って使ってみたら、2回汗をかいて着替えるという結果となった。大体体温調節がきかない人なので、夜間の着替えというのはリチュアル化しているところもある。これは入院する以前からのことらしい。
自分が体温調節できないのであれば、布団にしてもらえ、と羽毛布団を買ってみたのだが、あんまり関係ないみたいである。数万円っぽっちのじゃだめなのかな。100万円くらいするのならばあ様でも安眠できるのか。買えねーよ。
どうにか朝まで快適に眠ってほしいのだが、どうしたもんだか。やっぱり電気毛布なのか。困ったなあ。