今日のばあ様は落ち着いていて安心した。午後5時少し前に病院に行ったのだが、この時間は看護師さんや助手の人達が色々出入りして世話をしてくださり、livelyであった。看護師さんは経験豊かそうで、昨晩当直だった若いお嬢さんの1万倍は頼りになる感じだった。
拘束に関しては、ベッドに元々ついている柵の内側にもう一つ柵が差し込めるようになっているので、そこに少し高さのある柵を入れ(とはいっても、以前の病院の手すりと変わらない高さで圧迫感はない)、二つの手すりを紐で結んで外せないようにするということで対処することにしたらしい。「手を固定するとか」などと言った昨夜の看護師の一言で私は動揺してしまったのだが、良い案があってほっとした。
母の話によると、同室の女性のベッドも同じような処置が施してあるというのだ。昨夜の看護師は新人で知らなかったということなのだろうか。昼間、ベテラン看護師のSさんが、拘束を許可する書類のサインについて、「どういうことをするのかわかりもしないのにサインなんかできませんよね」と母に言い、同室の女性のベッドを見せて説明してくれたらしい。なんという真っ当なプロセス。昨夜サインしなくて良かったよ、あたし。判子がなかったから、医師が「後日でいいですよ」ということで、母にまかせたのだが、ほんと、よかった。
同室の女性は、夜中に一人で廊下を歩くようになり、柵の二重化を施したらしい。耳が遠いらしく、私とばあ様がいくら話をしても全然聞こえていないようで、いつもぐっすり眠っている。薬を飲んでいるのだろうかというくらい、いつも寝ている。以前の病院では、同室の人に「お騒がせてしてます」と謝り、皆さん本当に良い方々で「いいえ、だいじょうぶですよ。気になさらないで」と笑顔でおっしゃってくださり嬉しかった。正直、今の部屋だと話し声で迷惑をかけることはなさそうなので、気が楽である。
今日は、ベテラン看護師さんが、ベッドから脚をぶらんと下げた状態で30分くらい座っているといいとアドバイスしてくれた。ただ、そうすると脚が腫れてくるということで、その後は横になって脚を上げるということが必要とのことだった。座ること自体は問題ないのだが、ベッドの端に座るとなると、背もたれがなく、腰が疲れてしまう。枕やバスタオルを積み上げてみたものの、やはり足りない。私が隣に座って手で支えていたが、これはやはり、座椅子のようなものがあれば楽かなあと思った。10分くらいでもう横になると言って、さっさとベッドにあがったばあ様。自由に脚が動くようで良いのだが、ベッドの上で女座りというのか、脚を横に折って座ったりするのがまずい。正座までしようとしていた。脱臼する可能性があるからそういうのはダメなのである。痛くないからできるのだろうが、それはダメだと言ってもすぐ忘れるので困る。今までにも、骨折のことや、一人で歩いてはだめだとか、私が注意の文章を印刷して持っていってはいるのだが、それをすべて見えるところに貼り出すことができない。ことあるごとに見せてはおり、そのたびに理解はするが、忘れる。ホワイトボードをベッドの隣に置いて、貼っておきたいよ。