ばあ様の手術前、麻酔医からの説明を聞いた。できれば体への負担が少ない半身麻酔でしたいが、高齢者の場合、麻酔の際に暴れたり、あるいは麻酔をする背骨の部分のスペースが充分にない場合もあり、その場合は全身麻酔になるとのことであった。全身麻酔だと自発呼吸ができないので、気管にチューブを入れて人工的に機械で息ができるようにしますとの説明。
後で父母と伯母と話をしたとき、伯母は「気管にチューブっていうのがなんだか恐いわ」と言う。父が「あれは、ほら」と笑うので、私もピンときて「ERでintubateするってやつでしょ」と笑う。父「"It's in"いうやつ」「そうそう」伯母は何のことやらという顔。「ジョージクルーニーは、溺れた子供を助けて、ボールペンをばらしてそれを喉の外から刺して息を吹き込んでたよ」「おお、そういうの、あったあった」ミーハーな父娘。
半身麻酔のことをばあ様に聞きたいところであるが、手術をしたことさえも忘れているので、絶対無理である。まあ、恐い思いをしたことを忘れるっていうのは、案外blessingだよね。