20数年前と比較すると、新幹線の中でのワゴン販売の向上は著しい。まあ、あの頃は国鉄だったので、きめ細かいサービスを期待する方が間違っている。きめ細かくなくてもかまわないから、せめてフツーの態度で接してくれれば、と言いたいこともあった。
一度、車内でワゴンを押していたおばちゃんに怒鳴られたことがある。お茶だけが欲しかったのだが、当時はまだペットボトルのお茶などは存在せず、お弁当を買った人に売るプラスチック容器入りのお茶しか売っていなかった。お茶だけを頼んだ私は、「弁当も一緒に買わないと、数があわなくなるでしょ!」と怒られた。「あまったらあとでまた来るから!」と言っておばちゃんは去っていった。結局、おばちゃんはお茶を持ってあとから戻ってきたのだが、不機嫌を隠さないその態度は実に恐かった。おばちゃんの事情もわかるが、怒鳴るこたーないだろうと思った。私はまだ学生だったので、怒鳴りやすい対象だったのかもしれない。
今では、ワゴン販売を担当しているのはパーサーと呼ばれる礼儀正しい女性達だ。笑顔で対応し、言葉遣いも丁寧で、怒鳴られる心配はまずない。
クリーンスタッフ(というんだったかな)の人達も定期的に巡回し、手元のゴミを回収してくれる。すごいサービスだ。ゴミ箱に捨てずにそのまま座席に放置して下りる客が多いから始まったサービスなのかなとも思う。
新幹線での旅はかなり快適になったと思うのだが、スーツケース置き場があればなおいいのにと思う。空港線で見るようなデッキにある置き場ではなくて、車両の中にそういう置き場を作っておくと、盗難の可能性も減りそう。全部の車両にある必要はない。外国の長距離列車はどうなっているのだろう。