麻酔の針を刺した後が痛い。
毎回麻酔をされるたびに思うのだが、針を刺す辺りをしびれさせる薬を先に塗る意味はあるのだろうか。That thing NEVER works. それともあれを塗らないともっと痛いのだろうか。
痛い思いをして麻酔をしたのに、いざ削り始めると「ピキーッ」と痛い。しかめっつらをしたら、「ああ、痛いですね」と同情的な声のスーパー衛生士のAさん。彼女はしみたり痛かったりすると必ずこのように共感する。こうすると患者は「そうなのよ、しみるのよ、痛いのよ、わかってくれてるじゃん」と多少安心するところはあると思う。が、それでも痛みはなくならないからね。院長先生は「あら、あんまり麻酔効いてないね」とぼそっと言う。効いてないよ、先生。「もうほぼ終わったから、がんばって」と励まされたが、私は「ほぼ」終わっていないと知っている。この先生は、こういうhopefulなことを言って患者を安心させようとする戦略をとることを私は知っている。I've known him long enough. だまされないわ。しかし、さらに麻酔を足すほどひどく削るわけでもないし、削る箇所によっては全然痛みはない。いつあの神経に障る痛みが来るかと体を緊張させたので、全身が疲れた。虫歯、もう絶対に作りたくない。
絶対に作りたくないということで、詰め物は勇気を出してゴールドにすることにした。今回の下の奥歯6番の場合、割れてしまうということでセラミックなどの白い詰め物はオプションにない。保険治療の銀色のやつか、保険外のゴールドである。色々私なりに調べると、ゴールドはぴったり歯におさまるので、詰め物の下が虫歯になりにくいとか。銀のやつだと今回のように虫歯になってしまうこともあるらしい。体との親和性もゴールドが一番いいらしい。そりゃ、キンキラさせるのなんて嫌に決まってるのだが、白が無理というのだから仕方ない。奥歯なので普通に話をするときには見えないだろうが、笑うときは、オホホホ〜と笑うこととしよう。
仮の詰め物を入れてもらった後、Aさんに「私は麻酔が効きにくいんでしょうか」と聞いてみた。特にそういうわけではないと思うが、この歯は神経が集中して感じやすかったのだろうとのお答え。「デリケートだったんですね」と笑っておいたが、そうよ、私は歯も心もデリケートなのさ。