飛行機が関空に着陸したとき、髪を指でかきあげたら、右のピアスが髪に引っかかって外れて落ちてしまった。「あ!」と思い、すぐに床を見たが、見当たらない。真珠である。私の持っている、数少ない本物。しばらくすると乗客が立ち上がってしまうので、その前に見つけねば、と椅子からかがみこんで(私はいつも通路側の席)必死で探した。
以前テレビで、大阪の人は、道で探し物をしている人がいると、知らない人も一緒に探してくれる、というのを見たことがある。それは本当だった。通路を挟んだ隣のおばさんも後ろのおじさんも「なんか落としはったん?」と一緒にかがんで探してくれた。彼らが大阪の人かどうかは知らんが、少なくとも大阪人気質の関西人であった。「あれちゃう?」「あれはゴミみたいです」「これ?」「それはビニールの切れ端みたいです」と、なかなかイアリングは見つからない。座席のクッションの上にもないし、どうしよ〜と焦ったのだが、クッションを思いっきり引っ張ってみたら、椅子のフレームの溝に引っかかっていた。「あ、ありました!」と言うと、「良かったなあ」とおばさん。細い溝にぴったりおさまっているイアリングを取り出すのがまた一苦労だったが、シートベルトサインが消える前に取ることができた。
ピアスは、「カチッ」とはまるキャッチじゃないと外れやすいなあ。髪をまとめているときなら、この真珠のピアスのような「スーッ」とはめるだけのキャッチでもいいのだろう。とりあえず、このピアスは旅のときにつけるのをやめよう。つーか、キャッチの部分を「カチッ」とタイプに買えればいいのかな。