道の反対側を赤ん坊を抱いた若い母親がこちらに向かって歩いていた。彼女は道端に止めていた車の運転席に乗り込んだ。あれ、子供抱いたまま?といぶかしく思った。助手席にチャイルドシートがあるのか、後部席じゃないとだめじゃなかったかな、助手席にあるとしても、運転席から座らせるのは難しそうだな、などと思っていたらあなた。彼女は赤ん坊を膝にのせたまま、発進した。えーーーーっ!と走り去る車を凝視してしまった。シートベルトもしていなかった。口あんぐり。