もう、むっかーしむかしから思っていることなんだが、パブリックスピーキングがへったくそなリーダーほど見ていてみじめったらしいものってないと思うわけよ。そりゃ、パブリックスピーキングはうまくても、言ってることに中身がないとか、そういうケースも十分ありえるわけである。スピーチがうまいから良いリーダーという公式はなりたたない。でもなあ、最低限、しっかりお腹から声を出して、audienceにちゃんと「私の話を聞いてくれ」と思いながら話して欲しいわけよ。
昨日、広島市でG8の下院議長会議が始まった。ニュースで、彼らの食事会の様子を流していた。食事の前に、広島市長が英語で挨拶をしていた。長くアメリカに住んでいたのだから、原稿を持たずとも問題なく英語で話す市長。しかし、この人の場合、日本語でも英語でも、いつも無表情で覇気もなく、その暗さはまるでお通夜である。お経か、というような一本調子でスピーチをすすめ、最後に"Finally, bon appetit."とくそまじめな顔で締めくくったのだが、聞いている方は食欲が減退してしまったのではないか。そこは笑顔を見せるところでしょうよ。つーか、この人の笑顔って見たことないかも。
あの話し方では、いくら核廃絶を訴えたところで、心には響かん。広島市民の私が思うくらいだもの。核を持っている国の政治家が耳を傾けるだろうか。以前、国連で被爆した眼鏡か何かを手に持ってスピーチしているのを見たことがあるが、あんなしょぼいプレゼンテーションをしにわざわざ国連まで出かけたのかと唖然とした。
スピーチってパフォーマンスでしょう。うそ臭いほど大げさにしなくてもいいが(ペイリン副大統領候補みたいに。God, she gets on my nerve.)、もうちっとどうにかしようよ、市長。