宮島の岩惣のレポートをば。
昭和初期の部屋だという本館へ宿泊。アンティーク、ノスタルジア感たっぷりである。


こたつが良い。コードなんて黒と白のしましまのやつ。入・切しかない。

ガラスの向こうにある足は心霊なんかではなく、あたくしである。

外には紅葉。秋は素晴らしく美しい景色だろう。

お湯の方を出しっぱなしにしてみたのだが、ずっと冷水だった。もっと流していればお湯になったのかな。歯磨きしかしなかったから特にお湯は必要なかったけど。

なつかしい鍵。

和式のトイレを洋式にしたもの。

トイレには謎の扉が。
後でPがコインで開けてみたら(おい)、なんとユニットバスであった。お風呂の無い部屋と言われていたのだが、隠していたのね。とはいえ、長い間放置してあるのは一目瞭然であった。お湯が出なくなったとかかしらん。知らないけど。

食事は空いていた隣の部屋に用意してくれた。魚が主。とてもおいしかった。

確かに部屋の設備が古いことは古い。だが、こたつに入ってお茶を飲みながら外の景色をみたりなんぞすると、非常に心が落ち着くのである。
温泉は、日の出湯と月の湯の二種類。夜と朝で男女が入れ替わる。月の湯の方が小ぶりである。どちらも壁や天井など黒ずんでおり、思いっきりふるーい感じではあるが、床はきれいに掃除してあるし、お湯も気持ち良かった。
そうそう、私が女湯に入ったとき、ちょうど外国の人(白い人)がお風呂から出てくるところだった。彼女、浴衣をはおり、脱衣カゴを抱えていた。どうやって入っていいかわからなかったんだろうが、脱衣カゴを持って入るとは。
私達が泊まった日は宿泊客が少なかったようで、お風呂も空いていてのんびりできた。朝風呂も気持ち良かった。

スタッフも大変感じがよい。夜は屋形船で大鳥居をくぐるというboat tripを申し込んでおり、桟橋まで連れて行ってもらったのだが、到着するまでの道すがら島のことを説明してくれたりした。翌日も、荷物は桟橋まで後でお届けすると言って下さり、手ぶらで島を観光することができた。
唯一マイナス点は、スリッパである。これは改善の余地有り。足の甲がやたらと痛くなった。見た目はよくあるビニールのスリッパなのだが、甲に当たるところがとにかく硬い。皇太子さんもこれ履いて、硬いけど我慢して歩いたのかしらん。やっぱり皇族用には特別なスリッパがあるかな。同じスリッパだったらなんだか笑える。
部屋はアンティークだったけど、ちゃんとエアコンはついている。トイレは寝る部屋の外にあるのでちと寒かったけど。布団も軽い羽根布団で暖かかった。

ということで、私の初めてのreal ryokan経験はナイスなものであった。昭和ノスタルジアを求めている人には最高だろう。モダンできれいな旅館がいい人にはお勧めしないけど。