高校生のとき、機内で空いているトイレのドアを開けたら、日本人のおじさんが用を足していて仰天したことがある。鍵を閉めないと電気がつかないと思うんだが、どういうことだったんだろう。いまだに不思議である。
当時はアメリカのエアラインしか乗ったことがなかった。トイレの鍵のところに"Vacant"か"Occupied"という文字が表示されるわけだが、英語がわからない人には当然使用中なのか空いているのかわからないだろう。万人にわかるように赤とか緑の色で表示すればいいのに、と思っていた。
フィンランド航空では、空いていれば緑、使用中なら赤の丸が表示される。"Vacant"と"Occupied"と共に表示される場合もあったと思う。どちらにしても、色付きである。それでも理解できない乗客がいることが私には不思議なのである。
今回も、私が入っているときにドアノブをがちゃがちゃやられた(前回もその前もその前もされている。飛行機に乗れば毎回されているかもしれない)。出てみると、日本人のおじさんが待っている。あの「ノブがちゃがちゃ」をものすごく感じ悪いと感じるのは私だけか。
その後またトイレに行こうとしたら、日本人のおばさんがトイレの前に立っていた。ドアの鍵の表示は緑色である。足を伸ばしたいからただ立っている人もいるのでこの人もそうかな、と思ったのだが、一応「トイレをお使いですか」と聞いてみた。すると彼女は首を横に振ったので、ならば、とドアノブに手をかけたら、「いや、どなたか入ってはります」と言う。私の質問を何か聞き間違えたんだろう。どちらにしても、誰も入ってないはずなので、「え、でも空いてますよ」と言い、そのままドアを開けた。そこで高校のときのようにオジサンが立っていたらたまらんが、無人であった。「あらー、ごめんなさいね」とおばさんはあわてて謝りながら入っていった。

赤=使用中、緑=空

旅行に行く前には覚えておこうぜ。