昨日のイースターの魔女たちが来ることがわかっていれば、ちゃんとお菓子を用意しておいたのになあ。卵型の小さいチョコレートは置いていたのだが、土曜日の夜にゲストを夕食に招き、そのときにさんざん食べて残り少なくなっていたのよね。
ほほえましいなと笑ってしまったのが、Pが少女たちにチョコレートの入った器を差し出したら、みんな一つしか取らないのよね。控えめ〜。もっと取っていいよ、とPが促して初めて取るという遠慮しぃ。

で、土曜の夜の夕食であるが、そもそも人をもてなすなど、料理を苦痛と感じる私は自信もないし、実際の食材などの準備よりも心の準備に時間が必要な性格である。今回の夕食なんぞ、Pが勝手に招待することを決め、ひと悶着あった。彼に言わせれば「決めたのではなく、提案しただけ」(ケッ)らしいが、私に相談なく先に招待客に提案してどうすんのよ。勝手に日程まで決めていたら荷物まとめてホテルにチェックインするところだったが、さすがにそこまではしておらず、「私の都合のいい日」を第一条件に日程を決め、それが先週土曜日だったわけである。「提案者が準備も全部するんでしょ」と冷たかった私だが、別に私は招待客を絶対もてなしたくないと思っているわけではない。今回は、招待するプロセスが気に入らなかったのである。「今後は絶対まずKayに相談する」と反省していた様子だが、どうだか。

料理のレパートリーが多い人や、慣れている人はチャチャっと準備ができるんだと思うが、私の場合、自分で作れて人に出してもおかしくないようなものは何があったか考えたり(無いので呆然としたり)、自分で作れそうなものを実験して作ってみようかと考えたり、とにかく慎重なプランニングをしないと気がすまない性格なわけよ(自分でも疲れるんだけど性分なんだよっ)。
ある晩、パソコンでいろんな料理サイトのレシピを調べながらノートを広げている私に、Pは「何やってんの」と聞く。「土曜日のメニューを考えている」と答えると、「そんな真剣にならなくても!気軽にやればいいのだ。僕も手伝うし、もっと力を抜いていいのに」と言う。まあそうなんだけど。
で、結局自分の作れるものに焦点を置くしかなく、ぶっとぶようなわけのわからないメニューにいきついた。小エビとアボカドのサラダ、チラシ寿司(市販の具を混ぜるだけのやつ)、揚げ餃子、フルーツカップの生クリーム添え。
「よく言えばインターナショナル」って感じですか。「こんなメニュー絶対おかしい」とずっと実行に移すのを当日まで悩んでいたのだが、Pが「十分すぎるくらい十分だ」と言い、買い物に行くからgrocery listをくれと言うので、腹をくくった。
結局、サラダ用のアボカドは青いのしか売っていなくて、電子レンジで火を通すとやわらかくなるとネットで調べたものの、なんか変な味になったので、モッツァレラチーズを代わりにいれることになり、さらにインターナショナル度アップ。チラシ寿司はPが好物なのでこっちではよく作る(混ぜる)ので、これは慣れているし、錦糸卵は一応まずまずのものを作ることができる。スモークサーモンを切って入れると彩りも良くなるし、見た目も豪華になる。餃子の皮は、この間ヘルシンキ日本食材店で買っていたのがあったので(24枚入り2.80ユーロ=440円。失神)、それに合挽き肉と白菜などを適当に混ぜて包み、揚げた。「揚げる」なんて、私にとっては超難度の高い技。その3日前に生まれて初めて揚げ餃子を作りPに食べさせ、「おいしい」と言う評価を得たので、今回人生二度目の揚げ餃子を作ったのである。
招待客は、Pの友人Tとその新妻T2さん(イニシャルが同じTなので数字で区別)。Tには、一昨年の冬、初めてフィンランドに来たときに一度会ったことある。あのときはカレーを出した記憶が(ふっ)。奥さんは妊娠中なので、なにか食べられないものがないかとか事前にPに聞いてもらっていたのだが、「生魚以外なら何でも食べる」ということだったので安心。私は料理が出来上がった時点でも「まったくもう、こんな変な取り合わせを」と思っていたのだが、もう出すしかないので、ひきつった笑顔で食卓に並べる。口にあわなきゃ、冷凍ピザがあるし。
結局、揚げ餃子を非常に気に入ってくれ、T2さんにどうやって作るのかを聞かれた。deep-fryする料理はフィンランドにはないらしいので、油の処理とかが大変よね。私も今回は日本から持ってきていた油を吸い取るパッドがなくなってしまい、新聞紙で吸い取らせてちょっと大変だった。
ということで、無事T夫妻は私の手料理(って言えるかどうか知らんが>ミツカン五目チラシ)を食べ、感謝までして帰っていった。

食事中、T夫妻は、当然のようにずっと英語で話してくれた。夫婦同士でも私がいるときは英語で話してくれた。フィンランド人の語学力には感謝だわ、ほんと。この間、フィンランド語の勉強用に使っていた自分のノートを見たら、最後の日付が去年の7月だった。おほほほ。おまけに挨拶の章だけだし。おほほほ。スウェーデン語の方が英語に似てるのでmuch more approachableだし、PやMちゃんだってスウェーデン語が母国語なんだからこっちを勉強しようかなとも考えている。いや、just playing with the ideaだけ。おほほほ。

さて、今日のお昼はシリアルでも食べるか。