ぴりぴり腫れ気味の唇に紫雲膏をべったりつけて鏡を見ると、I looked like I just had lip enhancement surgery. If you want bee-stung full lips, get some kind of allergyだわ、まったく。
この間、Dr.90210とかいうアメリカの番組を流していた。タイトルどおり、ビバリーヒルズのplastic surgeonsが、女性陣を「美しく」してやる、というもの。10段階で9の美人がいたら、それを1段階上げて完璧なビューティーにしてやるお手伝いをするのだ、といけしゃーしゃーと言っていた。彼らのところにくる患者は、日本のテレビでときどきやっている、自分の不幸は容姿の悪さにあるという考えに取り付かれている人たちとは違う(まあ、それぞれ実際いやな思いをしてきた人生であることはわかるんだけどさ)。不幸な人生を振り返って涙を流すなどという辛気臭いことはしない。だって、郵便番号は90210。桁違いの金持ちなわけである。
私が見たエピソードは、もともとモデルであった女性二人のbefore and afterであった。一人はまだ20代後半くらい。以前はモデルエージェンシーに属していなかったのだが、またモデルとして活躍したいと思い、エージェントを得るためにも大きい鼻をどうにかし、小さい胸を豊かにしたいとか。で、担当医の男(fake, superficially friendly LA doctor. You know, the kind who hugs his patient when he comes into the office saying "Hiiii, how arrrre youuuu? Sorry I kept you waitiiing.")が、彼女が直したいところを"defects"と呼ぶんだよね。けっ。
結局彼女は鼻を小さくし、先にはプロテーゼを入れてちょっととんがった感じにしていた。医者に言わせれば、"Perfect"らしい。正直、私にはよくわからなかった。ついでに顎の形も変えたらしい。胸はきっとブラのカップで3段階は大きくなっていたと思う。早速買い物に行って、胸の大きく開いたぴったりしたトップなどを着て、「こんなの昔は着ようとも思わなかった。ちょっと恥ずかしい」と本当に恥ずかしそうであった。これから、エージェントを探して、モデルとしてまた活躍できるようがんばりたい、と前向きであった。
もう一人は50歳のプレイボーイのモデル。今はウェブで自分のサイトを持ち、写真を載せてお金を稼いでいるらしい。50とはいえ、スタイルはいいし、決しておばさんではない。彼女は、昔はふっくらした唇だったのが、年を取るにつれて薄くなってしまったとか。コラーゲン注入はすぐに元に戻るので、もっと長く持つ処置がないものか、とこの医者に相談しにきたらしい。donated human tissue (you know, from cadaver)をprocessしたものを唇に入れる方法があり、これなら1年くらいは持つとか。元々は、怪我などで組織が欠損した場合に使用するために開発されたものらしい。
術後の唇は、腫れあがって凄まじい状態。Full enough for ya?という感じ。当然この腫れは落ち着くわけだが、それでもやっぱり、What did you do to your lips?と思わずコメントしたくなる不自然なふっくら感。でも彼女は満足していたようであった。
まあ、本人たちがハッピーならいいのか。なんだかな。