成田空港でコーヒーを飲んでいたときのこと。いきなりアラームのような電子音が響き始めた。みんな驚いてキョロキョロしている。どう考えても、私の隣のテーブルに座ったおばさんから音は聞こえるのだが、当のおばさんは、しらーんふりしてコーヒーを飲んでいる。音のでどころもわからない。5分は鳴り続けていたと思う。するとおばさんの友達らしき人が自分のコーヒーを持ってテーブルにつき、なにやら言うと、突然おばさんが、カバンにつけた熊のマスコットをいじった。とたんにアラームは止まった。近くのテーブルの外国人が笑っていた。
いやあ、自分の膝の上に置いてあるカバンについてるアラームが鳴っても、人に指摘されるまで反応しないってすごくないか。旅行先で引ったくりにあったときのためとか、そういう目的でつけてたんだと思うが、本人が気がついていないんじゃ、アラームの意味が全然ないではないか。こういう人には、もっと凄まじい耳をつんざくような音が必要なのか。それか、電子音ではなく、「どろぼう!」などとしゃべるアラームとか。