関空でチェックインカウンターの前の列に並んでいたときのこと。前には若い男女の二人連れ。女性が主にロンドンでの生活のことを話している。自分の話か友達の話か知らないが、アパートの台所だかどこかのぬめりを掃除したかったが、現地でどういう洗剤を買っていいかわからず、日本から持っていったらしい。ヒースローで、その容器はなんだと質問され、洗剤の英単語がわからず、ぬめぬめしたものを取るものと説明したかったのだが、それも英語でどういっていいかわからなかったらしい。すると、ふんふんと話を聞いていた若い男が言う。
「英語にぬめりって単語はないんだよ」
おおお、斬新。知らない単語は存在しないことにしてしまうとは。
「そうなん?」と女性は納得しかけている。男性は、「うーん。やっぱ、あるかなあ」と首をかしげる
強気に生きたもんの勝ち。なのか。