今日の兵藤ゆきさんのNYでの子育てコラムに、学校での音楽会で子供達がユニソンで歌うだけでハモらない、と書いてあり、そうそう、そうなのよ、と思い出した。
私がアメリカで通った高校は、プリスクールから12年生まであった。普段は校舎も違うし、お互いが会うことは少ないが、何かイベントがあると全生徒が集まるときがあった。もしかしたら、プリスクールの子供達は参加してなかったかもしれない。小さいし。忘れた。
一度、合唱の発表会があった。私が3年生のときに始まった催しだったので、運よく一度しか参加せずにすんだ。全員参加というわけではなく、私は合唱クラブの伴奏をしていたので参加せざるをえなかったというだけ。2年までは自分も歌っていたのだが、3年になってからのメンバーが、あまりに下手で一緒に歌うのが恥ずかしく、しかしやめてしまうと、ただでさえextracurricular programに参加していないのに周囲にどうこう言われたくなくて(うるさいのよ、クラブに入れだのなんだの)、「伴奏やります。私、初見できます」と先生に売り込んだのだ(ビバ、ヤマハ音楽教室)。先生はにやりと笑って、"I understand how you feel."と承諾してくれたのであった。
で、この発表会で、小学生の子供達の歌もあったわけだが、それがもう、「ひょろひょろー」という元気のない歌声で、しょぼいことこの上ないのだ。皆で歌うメリットはなにもないだろう、というようなユニソンで、日本の小学校の音楽の時間じゃ、もっともっとadvancedなことをやっとるぞ、とはっきり言って呆れたのであった。日本の子供合唱団みたいなつぶれた声で、ただただ真面目に歌うのも気持ち悪いが(あれと北朝鮮の天才キッズの気持ち悪さは同類だろう)、日本の普通の小学生でも、とりあえずもっと元気よく歌ってるよなあ、と思った。
私は日本じゃ公立の小学校に行って、1年のときから週に一時間は音楽の授業があったと記憶しているが、あっちの小学校、少なくとも私の通った高校の初等部では、日本ほど定期的に音楽の時間が入ってなかった。それでもパブリックスクールよりは多い、と聞いた。やっぱり、慣れてないということだったのか。日本の子供って、学校の授業で笛もハーモニカも習ったりして、楽器も弾けるしね。今考えたらすごいわ。でも、ハーモニカでブルースを吹いてみましょうとかあったらもっとおもしろかったのになあ。
うちの初等部では、図画・工作の時間も少ないみたいだった。高等部では美術の時間があったが、内心「ええ、なんでそんなに描けないの」と驚くようなしろものを描く生徒の方が多かった。絵が得意とか不得意というレベルではなく、「絵、描いたことないの?」と聞きたくなるような。日本の学校じゃ、図画・工作の授業は週に2時間あったし、写生大会だのなんだのとあるじゃん。日本で美術が得意じゃないという生徒でも、うちの高校では中くらいレベルじゃないのかな、と思った。
最近の小学校じゃ、こういう芸術系の時間は減ってるのかな。だとしたら残念なことだわ。