Clouds over melting ice

昨夜はApril Jazz Espooへ行ってきた。Pの取引先銀行が招待券をくれるとかで申し込んだもの。券をピックアップしにまずは銀行へ。入ると20人くらいの人たちがシャンペンを片手に歓談しており、銀行の人が笑顔で挨拶して近づいてくる。直前までPと口論していた私はいきなりモードスイッチをせねばならず、ひきつった笑顔で挨拶を返す。(毎回どこかへ出かけるたびに遅刻または遅刻ぎりぎりになるPに振り回されることに対する苦言を言っていたのであった。)券をもらって各自会場へ向かうだけなのかと思ったら、シャンペンいかが、などと銀行員の女性に言われ、あら、じゃあいただくわ、などと私も彼女と歓談開始。「パーティーなの、これ。心の準備ができてなかったわ」と思いつつ、そして「ああ、また英語をしゃべってくれている。どうしてこう皆さん流暢に話すのだ」と感心しつつ、シャンペンを飲む私。私を気遣ってか、Pと話すときもその銀行員はずっと英語で話をしてくれる。心からありがたい。
ただ音楽を聴くのではなく、簡単な食事とドリンクも出るという。会場は大きなテントらしい。どうも他にも色々な会社が招待した客が来るらしく、会社ごとに同じテーブルに座らねばならないらしい。券をもらって勝手に会場に行って各自楽しむっていうのではなかったのね。
しばらく話した後、歩いて5分くらいのところにある会場へ移動。かなり広いスペースに細長いテーブルと椅子がたくさん並べてあり、銀行名や会社名などがテーブルクロス代わりの紙の上に貼り付けてある。ドリンクや食べ物の屋台があったりして、文化祭みたいだと思った。
まずはLavay Smith and Her Red Hot Skillet Lickers 登場。ジャズのスタンダードナンバーの演奏。ボリュームのある声でなかなかナイス。だが、会場は皆さんおしゃべりに夢中な人が多い。まあ、しょうがないのかな、こういう雰囲気の会場では。途中で、皆さんも一緒にとsing-alongをしようと言われたが、だーれも歌ってなかった。Pに言わせれば、フィンランド人はシャイだからそういうことのノリは悪いらしい。まあ、日本にも共通するものはあるかもね。
しかし、お酒が入ると変わるのはフィンも日本人も同じである。40分の休憩のあと、次のグループの演奏。James "JT" Taylor率いるバンド。ジャズフェスティバルというのに、70、80年代のポップス、ロックである。そして、会場はもうノリノリである。平均年齢は割りと高めの観客であったが、大勢が立ち上がって踊ったり飛んだり跳ねたり。この歌手、Kool & the Gangのボーカルの人だったのね、と言ってもあとで調べてわかったんだが。曲を知っていてもここら辺の歌手はほとんど知らない私は、単なるカバーバンドかなんかと思っていた。ファンに叱り飛ばされそうだ。"Joanna"とか「ひー、なつかしい!」と笑ってしまった。閉めは当然"Celebration." おじさんもおばさんも踊りまくっていたわ。みんな楽しそうで、私もおもしろく過ごせた。
本当は演奏が完全に終わるまで盛り上がっている会場に残りたかったが、Pが「眠いよ、もう帰ろう」などとぐずり始めたので、JTが最後の挨拶をしている頃に会場を出た。ちょと残念。このとき午後10時。大人のデートなのか。
ま、なんにしろ、やっぱり生で聴く音楽はいいわね。