契約関連のものは、すべて書面で残すことが非常に大切である。

今住んでいるところの賃貸契約書に、契約期間は2年で更新時には更新料がかかると書いてあった。だが、契約内容の説明を不動産屋から受けたとき、広島では更新料を取るということは慣習になっているわけではないのだが(私も何件か賃貸物件に住んだが、今回初めて見た)、この条項は、家賃滞納をする人や、他の住人に迷惑をかけるような人で、家主が出て行ってもらいたいと思うような借主を対象に設けているものだと言われた。更新料を設定することにより、更新しづらくしているのだという説明であった。したがって、問題のない借主であれば、更新料を請求されることはないから大丈夫、と言うのだ。
ここで私はちょっと待てをかけた。契約書に「更新料をもらう」と明言してあるというのに、問題なければ実際にはいらないのだといくら口頭で言われても、2年経って更新のときがくれば、契約書に印刷されている文字が優先されるのではないのか。言った言わないの話になってもめるのはまっぴらごめんである。そこで、今説明した内容を書面にしてくれ、とお願いしたのだ。ちょっとドキドキした。でも、結構すんなり作成してくれて、家主、私、不動産屋の署名をしたのである。

そしてこの夏で2年経つことになる。昨日帰宅して留守電を聞いてみると、契約更新のために更新料を来月は請求する、と不動産屋からメッセージが入っているではないか。かーっ、やっぱりこういう展開かいっ、と眉間に皺を寄せながら、署名した確認書をファイルから取り出し、早速コールバック。「問題がなければ、更新料は発生せず、自動更新とするって書いてそちらも署名もしている」と説明した。家賃滞納もしたことはないし、別に迷惑のかかるような生活をしているわけでもない。相手は調べてかけなおすと一旦切ったが、後で「確認不足でした」と謝罪の電話があった。はー、書面にしてくれって頼んでおいて心底よかった。

大体だね、契約書ってものの扱いがおかしくないですか。ここにはこう書いてありますが、本当は違うんです、って説明なわけでしょ。

「悪いようにはしない」と口頭で言って、肝心の詳細をはっきりさせないという日本的なやり方っつーかね。ちゃんとしようよ、ちゃんと。