Gap!

笑いが出るくらい痛い。豆腐とおかゆでせいいっぱい。

調整後9時間経過している今、下の前歯の重なりはもう真っ直ぐに治っている。早い。おまけに、パワーチェーンをかけた歯が上下とも既に動いていて、なんともう隙間が出来ている。上下とも2番と3番の間。画像は右下2−3番。フロスをするときもスカスカ。抜歯前は、せまいスペースに歯を並べる作業をしていたため常に歯間はキッチキチで、このように調整後に歯と歯の間に隙間が開くという経験はなかった。驚いたなあ。この調子で、前の部分に隙間が移動してくるってことなのだろう。くー。

ナンスをつけて食事をすると、ぺたっとくっついた部分を取り外したい衝動に駆られる。慣れるまでしばらくかかりそうだ。

今は春休みということもあり、昨日の矯正歯科は親に連れられた小学生が多かった。隣の診療台に男の子が寝ており、院長先生が「僕、今度6年生?」と優しく話しかけている。「うん」と愛想もなく返事をする僕に、「歯磨きはちゃんと毎日してる?」と聞く先生。私は目を閉じてプーにワイヤーを結紮してもらいながら、え、毎食後ならまだわかるけど、「毎日」ってどういうこと、と思い聞き耳を立てる。すると僕は、「毎日じゃないけど」と答えるではないか。毎日磨かないのか?!He doesn't brush his teeth everyday?! Il ne se brosse pas les dents tous les jours?! 驚愕のあまり頭の中で繰り返したさ。先生は大笑いし、「毎日磨かんとダメよー」と言う。叱るわけではなく、おかしそうに笑いながら言う。優しいなあ、先生。案の定、この僕には初期虫歯が何本かあるらしい。親は何してんの、親も磨かないのかな、でも小学生のうちから子供を矯正歯科に行かせるくらいなんだから、歯の健康に興味はあるんじゃないのか、などと考えていたら、先生が「XX君のお父さん呼んでー」と衛生士に指示。すぐに「あ、どうも」と男性が診療室に入ってきた。子供が歯磨きしないのを放置している親はあんたか、と私は顔を見たいのだが、プーの顔が近くにあるので目は閉じたままでいた。いきなりガッと目開けられてもプーも驚くだろうし。先生はやはり虫歯が懸念事項であることを説明し、「ここ、茶色くなってるのがわかると思いますが」と言って見せているようだった。「ああ、はあはあ」と父親は言っている。「歯磨きは毎日しっかりするようにお願いしますね」とあくまでも優しい先生。いやー、驚いたよ。フロスを毎日しない人はいるだろうが、歯磨きしない人がいるなんて。この僕はまだ装置をつけていないようで、今度は夏休みに来てくれ、と先生は言っていた。装置つける前までに、ちゃんとした歯磨きの癖をつけておかないと大変じゃないだろうか、と他人様のことながら思った。

先生は子供にとても優しく声をかける。「レントゲン撮ろうね」と言ってレントゲン室に移動するとき、「おいでー」などと言っていた。保父さんのようだ。恐がらせまいとしてるのかな。一般歯科と違って注射やドリルがあるわけではないし、特に処置そのものが痛くて恐いということはないが、やっぱり子供は白衣とマスクつけた人は恐いのかもね。
私も毎回「はい、あーん」と言われて口を開けるが、なかなか経験できないことだろう。この年で赤の他人の男性から「あーん」なんて。