私がストレッチポールが割と良いと言ったので、実家でも買う気になったらしい。買うのなら、解説ビデオは私が持っているので、ポールだけ買うようにと言っておいた。商品が届いたとのことで、今日ビデオを持って行った。解説書を見ながら一応一通りやってみたらしく、いつも意識しない筋肉をストレッチするので、こんなところも凝っていたのかと驚く、と笑っていた。確かに。

実家に行ったついでに、何年ぶりかにピアノでいたずら弾きをした。ピアノといっても、本物のピアノは私が大学生時代に人にあげてしまい、今あるのは社会人になって私が買った電子ピアノである。家で仕事をするようになって、当時のせまいマンションにものが増えてピアノが邪魔になったので、実家に置かせてもらっていた。今の部屋なら置く場所はあるのだが、持ってくる手配をするのも面倒で、なんとなくそのままになっている。

いやー、as I expected, 指がぜんっぜん動かない。当然だけど。最後に人前でperformしたのは、高校3年のgraduation party。ショパンスケルツォであった。あんな曲を自分が弾いていたとは信じられん。ゆっくり弾いても、音が飛びまくり、つぶも揃わない。騒音である。スケルツォは無理だが、もっとゆっくりした曲であれば、と色々楽譜を引っ張り出して弾きまくり、久しぶりに鍵盤を触って楽しかった。また練習して、ちゃんと弾けるようになりたいと思った。母が横から、「あんた、指を動かすとボケ防止になるからまたレッスンしなさい」と言う。70過ぎの母にボケ防止のアドバイスをもらう私。

高校のgraduation partyでは、父兄と教師陣用に会場にバーが出ており、実は内緒でちょこっとワインを飲ませてもらっていた。んでもって、本番は「どうでもいいわ〜」というリラックスしすぎた気分で弾いてしまったスケルツォであった。「いやーん、音ひろえてないじゃーん」と途中で思いながらも、長くて派手な曲なので、最後にバンバーンッ!と終わったら、standing ovationであった。「きゃー、もうアメリカ人って反応良すぎ。ちょろい国民性だわ」と思った19の私だった。積極的に反応してくれるメリケンなら、今の私の演奏にはブーイングだろうよ。トマトも飛んできそうだ。

数年前、フルートをやってみたいと思ったことがある。私が小さい頃に父が習っていて、今は日の目を見ないその楽器とふっるーい楽譜を一緒に貸してくれた。音を出すところから家でちょっとやってみたが、顎にフルートが当たるあの感触がどうも苦手で、すぐにやめてしまった。脂性の人には向かない。言いながら悲しいが。

ピアノが下手になっていることは事実だが、1時間半くらい弾いたらそれなりに気分転換になって、なんとなく楽しい気分になっている。持ってくる手配するかな。