私はここ数年来めまい持ちであるが、漢方で症状を随分軽くしてもらった。今は疲れると出るが、以前に比べると段違いで落ち着いており、もう薬も飲んでいない。一番最初は、本棚のbottom shelfにある本を取ろうと頭を下げたら、いきなり部屋がぐるーんぐるんと回転し始め、倒れこんでしまった。目を閉じても回るし、おさまるまで待つしかないってあれは辛い。回転性のめまいはその一回だけだが、その後も寝ていると沈んでいきそうな感覚に襲われ、おぼれる人のように両手であわあわと何かつかまるものを探したり、座っていて体は実際動いていないのに、ストンッと落ちるような感覚があり、突然肘掛をしっかとつかんだりしていた。耳鼻科で検査をしたものの、脳や神経に異常があるということでもなく、しばらく脳の血流を良くする薬などを飲んでいた。色々調べると、ストレスからくるめまいもある、ということで、こりゃー心因性かも、と疑い、臨床漢方医で精神科・内科の看板を掲げているA先生のところへ行った。心因性かどうかはわからない、と先生はおっしゃったが、「おー、これはかなりストレスがたまってますねえ」と腹診をしながらしきりに唸っていた。以後、3年くらい通ったかな。めまいの程度はしばらくすると軽くなったが、「ボートに寝転んでいたら、いきなり大きな波が来てぐらっときて驚くような感じ」は一日に何十回とあり(「非常にわかりやすい説明です」と先生にほめてもらった)、私はせっせと毎日漢方薬を煎じたのだ。面倒だったが、このめまいどうにかして、という気持ちの方が強かったのでがんばったよ。通院中は、風邪のときも、関節が痛くなったときも、すぐに先生に相談してそれ用の薬をもらっていた(西洋医学の薬を処方される場合も当然ある)。昔からPMS冷え性もかなりひどいので、めまいがおさまってからはそれ用の薬も飲んでいたが、これは軽くなったと自覚するまでのレベルには到達していない。結局通院もやめたので、これらは「どうにかして」と思うほど辛いと思ってないってことだろう。多分。

こういう経験があるので、何かあればA先生のところへ行けばいいわ、と思っている。「漢方なんて」と言う医者がいるのも知っているが、侮れませんよ、漢方医学は。当然、医大を出て国家試験に通らなければ医者にはなれないわけだから、西洋医学も理解している。両方の薬の使い分けができるって素晴らしいじゃないの。こういう医者がもっと増えればいいと思う。

で、このA先生は結構ハンサムで、最初の頃は毎回通院が楽しみだった。しばらくすれば慣れてなんともなくなったんだが。歯医者の場合は格好いいと口内を見せるのが恥ずかしい、などという話が、矯正仲間のすらさんのサイトで出たのでA先生のことを思い出したのだが、もうえらく長くなってしまったので明日書くことにする。A先生、お元気かしらーん。