凍った海の上を歩いてきた。雪が積もっている氷の上は危ないから歩いてはいかんというのをカナダのアイスウォーキングのサイトで見たことがあるのだが、ここ数日は寒かったし、皆さん歩いてるし、現地人の感覚を信じようと、歩いてみた。
遠くまでカチンカチン。
月もうっすらと。
スキーのアート。
晴天だったので、サングラス必須。
だいぶ沖まで出てみた。

風があり、顔が痛かった。気温はマイナス8度くらい。寒そうに思うが、歩くと汗をかく。ダウンジャケットの下は、長袖ヒートテック1枚だけである。それでちょうど良かった。
しばらく歩き続け、さっさと前を歩くPの後ろ姿を見ながら、「なにが悲しくて、こんな風の強い中、海の上を歩かにゃいかんのだ。このままエストニアまで歩くつもりか。」と段々腹が立ってきて、Pに「先に帰る」と声をかけてUターン。

帰宅して鏡を見たら、鼻は垂れてるわ、顔は冷気で赤いわで、ひどい面構えであった。ここでお風呂に入れたら最高なのだが、シャワーしかないので仕方ない。

歩くと良い運動になるとはいえ、この冷気が顔の皮膚にいいわけはないと思う。これ以上、肌トラブルを増やしてどうするのだ。

シャワーを浴びた後、全身疲労でぐったりと横になった。気付いたら、2時間意識を失くしていた。目が覚めたとき、「今日は土曜日だったか。明日もう一日休めるのか」と一瞬考え、「今日は日曜か。明日はスウェーデン語のクラスではないか。」と思い出し、気分がうっすらグレーになった。

起きてメールチェックをすると、P母が、この間のフォーマルパーティーに行く前に撮った写真を送ってきたいた。わー、二重あご、立派な二の腕、どすこい、という感じのロングドレス姿のあたくし。私は、もともとの眉毛が濃いので、ちょっとしか眉シャドーをつけないのだが、写真に写ると、結構薄く見えることに気付いた。鏡で見るのとはまた違う。

あー、ドレスをクリーニング店に取りに行かねば。ちゃんと洗ってアイロンしてくれているのだろうか。土曜日に取りに行ったら、「研修につき、本日臨時休業」の貼り紙がドアにあった。なんか不安にさせる貼り紙。Pは、私のドレスをめちゃくちゃにしてしまったので、あわてて研修してんじゃないのと笑う。
むかつく男。
どうもこの国にはクリーニング店というのが圧倒的に少ない気がする。うちの界隈にも、この大手チェーン店一件きりなのである。噂では、このチェーン店のオーナーはフィンランドで一番のお金持ちらしい。そりゃ、あの値段ならば、十分納得できる。日本や韓国やアメリカのようにクリーニング店のチョイスが多くあるというのは、なんという贅沢だったのかと思う。