クリスマスの日は、V叔母さんの家にお邪魔した。アンティークの家具や食器が置いてある田舎の小さな家で、とても可愛く素敵なところである。
しかし、屋内にシャワーが無い。Vさんが退職前は、勤め先で浴びていたらしい。以前、夏にお邪魔したときは、台所の外にホースを引っ張ってきて浴びていると言っていた。台所の裏は、広い庭になっているので、見られる心配はないとはいえ、絶対見られないとも言えないが、そこらへんは全然気にならないらしかった。

そして今回、台所の外に屋根のついた木製のデッキが新しく作られていた。なかなかカッコイイ。「ここがシャワーなのよ」とVさん。しかし、デッキである。屋根はあるが、壁はない。誰がどう見ても屋外である。新しくシャワーホースを台所に取り付け、それを引っ張って外に出して浴びるらしい。夏場に見たときとの違いは、屋根付きのデッキがあるというだけで、外であることは変わらない。

「寒くないの?!」と驚いた私だが、「お湯だから大丈夫よ」とVさん。

マイナス10度の中で裸でいても、お湯が出れば問題ないという豪快な姿勢。見習いたい。

「木だから、濡れるとちょっとすべるのよ」と心配な面もある。すべり止めのマットが欲しいところだが、冬の屋外のシャワー用というのは売ってないだろう。たぶん。

ちなみにトイレも別棟である。懐中電灯を持って、2分ほど歩いた倉庫の裏にある。これ以上のエコはないというトイレである。氷点下の空気の中、一人だまって座っていると、涅槃に到達したような気になる。これでいいのだ、という気持ちになる。ありがたい空間なのである。