韓国は近い。飛行機が飛ぶやいなや、軽食が配られる。飲み物のカートが来て、そしてすぐに片付けが始まる。すると免税品の販売が始まる。そして、機長が「Cabin crew, prepare for landing」とアナウンスをし、販売の途中だけどごめんね、と乗務員から謝罪のアナウンスがある。あっという間に海の向こうである。

フィンランドから帰ってきたばかりで疲れていたこともあり、元気に観光をしまくるというエネルギーはなかったが、そこそこ動いてソウルを楽しんだ。地下鉄も便利だし、人々も親切だったし、食べ物もおいしかった。

韓国語は全然わからないし、ハングルも当然読めない私は、Pが日本に来て、駅や看板に何が書いてあるのかさっぱりわからないという気持ちがわかった。フィンランド語もスウェーデン語もわからないが、少なくともアルファベットなので、見たことのない記号というわけではない。もう少し、Pに親切にしようと思った。

最後の晩、Pの仕事関係の人達に飲みに連れて行ってもらった。皆さん、見目麗しく、韓国の俳優や歌手にのぼせる人の気持ちがわかった。そして礼儀正しく、親切である。ほとんどの人が北米や欧州で育っており、ああ、アメリカの大学時代にクラスにいた、勤勉で頭のいい韓国系の人達と同じ雰囲気だなあと懐かしい感じがした。その中の一人の男性が連れてきた恋人はシャイなのか、英語があまりよくわからないのか不明だが、物静かに微笑んでいるだけであった。超可愛い顔をしている。モデルとか女優だと言われても不思議ではないくらいの可愛さである。時間が経ち、少し酔っ払った彼女は、ニコニコしながら私に乾杯をしたいというそぶりをし、間に座っていた韓国人女性が、「彼女は、あなたをシスターとして敬意を払いたいと言っている」と訳してくれた。これが韓国風の年長者への敬意なのだろうか。なんかよくわからんが、あんな愛くるしい顔してこんなことを言われると、んまー、可愛い妹よ、とハグしたくなるではないか。

先週結婚したばかりだとPがばらし、じゃあシャンパンをと皆さん気を使ってくれた。お返しにまたPがシャンパンを注文し、後は去年のPとの二人忘年会と同じシナリオになってしまった。うぃー、why do I never learn. 胃を取り替えたい。

朝4時半にホテルに戻り、朝7時に起床。Pも私も朦朧としながら荷物をまとめ、チェックアウトし、空港バスに乗り込む。Pのフライトの方が早かったので、セキュリティの手前でじゃあねとバイバイ。Pが顔をゆがめるが、悲しいのか、二日酔いで気分が悪いのかわからない。割合としては、後者の方が大きかったと思う。

私は飛行機も新幹線も長い間乗るわけではないので寝ることもできず、目の焦点が合わないまま、帰宅。

今日は、午後1時まで目覚めなかった。まだ、体がフィンランド時間ということであれば、朝6時に目が覚めたことになる。

とりあえず、今日はゆっくり体を休ませる日とする。