ばあ様、足が弱っていることを嘆く。
「こう年を取るとはねえ。あーあ、もっと早くやめとけばよかった。」
ワイン2本でやめときゃよかったみたいな言い方してどうする。

足が弱っているのは、以前ほど歩く練習をしないからだと思う。部屋の中を少し歩いたり、看護師や理学療法士とのリハビリもあるが、歩く距離が足りない。以前は家の中でシルバーカーを押しながら歩く練習をしていたのだが、冬場に廊下が寒いのでしなくなり、それ以降やめてしまった。
昨日は、夕食後に散歩に連れ出すことに成功。最近暑いし、日が暮れてからの方が良い。暗いのでばあ様も人の目を気にしないという利点もある。足が浮腫んで歩きにくいということで、3件先のお宅まで行ってすぐ帰ってくるような散歩ではあるが、それでも何もしないよりは良い。
98歳の人にこういうのはなんだが、自分に甘いということもある。そりゃじっと座っている方が楽だろう。しっかりリハビリをするというやる気がなければ、良くはなるまい。私は骨折したこともないし、高齢者でもないので、まさに言うは易しなのだが、「足がふらふらする」とか「浮腫んでいやだ」とか毎日嘆くのに改善しようとしないばあ様に「自分でも努力しないとだめよ」と言ってしまう。
「シャワーの後にマッサージしてあげる」と言っても、「いやいや、そんなことで治りゃせん」だの、「ミシン踏みの運動で足首動かして、毎日少しでも散歩するとよくなるってよ」と言っても、「いーや、そんなもので治るくらいなら医者はいらん」と否定され続けると、「じゃ、好きにすれば」と言いたくもなる。実際以前「じゃ、どうしたいわけ?あれもいや、これもいやで、何もせずに良くなるわけないでしょ」と言って、泣かしたことがある。すみません。
今日はデイサービスの日であるが、昨夜は乗り気ではなかった。「でも行かんと、お昼の用意に手間を取らすよね」と、母に遠慮していた。うーん、こういうときは女王様気質で、若いもんに世話をしてもらうのが当然という態度のババーの方がストレスは少ないかもね。若いって、母はこの間80になったんだけど(でも78歳だという見知らぬ人に「あなたは若いからいいですけど、私の年になるともう体がつらくて」などと話しかけられたらしい)。
聞き流し、受け流し、やっていくしかないわね。