待つ女。

台所の水道から水を出すと、流し台から水道がにょきっと出ているところから水が漏れることに気づいた。Pに「漏れてるよ」とレバーをあげて水を出し、漏れ状況を見せようとしたが、私が見たときより漏れが少ない。さらに蛇口の向きを変えてレバーをあげると、今度は全然漏れない。異常があるのは確かなので、このhousing complexの管理人マッティに連絡をしておくとP。
午後、Pから電話があり、マッティに電話をしておいたとのこと。「今日は多分行かないと思うから、後日行くと言っていた」という曖昧さ。ここは日本ではない。
これが2日前である。昨日来るかと思って、昼寝をするわけにもいかず、ずんずるげの格好でいるわけにもいかず、落ち着かず過ごした。マッティは各家の鍵を持っているから気にせず出かけてもいいとPは言うのだが、いやいや、出かけることを気にしているのではなく、家にいながらもある程度きちんとしておかねばならないっつーのを気にしておるのだ。いやまあ、ちゃんと身なりを整えたり、昼寝をしないのは、別に特別なことじゃないんだけどね。あたしは自分の好きなペースで行動することに慣れてしまっておるゆえ。
今日も来るかと、朝すぐにシャワーを浴びてちゃんと着替えた(いや、いたって普通の行動なんだけどさ)。誰も来ない。
午後になって外からガーガー音がしたので窓からのぞいてみると、中庭に一杯残っている滑り止めの砂利を取り除くブルドーザーみたいな車がいた。多分、マッティが運転しているのだろう。忙しいのはわかるんだけど。

Pに「別にマッティじゃなくても、水道屋に頼めないわけ」と聞いてみたら、水道はこのhousing complexのものという扱いだから、マッティに修理を頼むということになっている、との答え。これが私は理解できないのだ。この家はPの持ち家であるが、housing complexが管理する部分があるのである。日本だって、マンションの共有部分の修理は修繕費からとか、そういうルールがあるんだろうけど(マンションを持ったことがないので知らん)、水道が自分ちのじゃないっていうのはないんじゃないのか。つーか、誰の持ち物でもいいんだが、水道屋ならすぐに来てくれて便利ではないか。
そう訴えると、Pは「でもマッティだと無料ですむ」と言う。ほー。
実際、水漏れは2日前に見たっきりおきていない。でも、いつまた漏れ出すかわからないではないか。金曜日からはイースターの休みなので、来るとしたら明日の木曜日しかない。マッティ、来てくれるのか。お待ちしてるわ。