機内で見たBlack Swanで、主演のNatalie Portmanのバレエのダブルとして踊ったバレリーナのSarahさんがご機嫌が悪いようである。Natalieに対してというより、制作会社があたかもNatalieが全部実際に踊ったように宣伝しているのがおかしいと思っていらっしゃるようである。この映画の振付師で、Natalieの婚約者とおなかの子供の父親にまでなって何かと忙しいベンジャミンなんたらとかいう人は、「いやいや、85%はナタリーが踊ったんだぴょーん」と反論し、それに対して、「せいぜい5%でしょ、ボケ」とさらに反論しているSarahさんである。
最近はコンピューターで何でも作ってしまえるわけだが、Sarahさんが踊っている姿にNatalieの顔をのっけるというのもしているらしい。ライバル役のMilaが踊るときにも、もっとこの技術を使えばよかったのに。
Natalieが全部踊ったなど、はなから思っちゃいないが、ちょっとした手の動きなどがエレガントに見えたので、子供の頃に何年か習っていたというし、この映画のために厳しい訓練をしたから、素人の私から見たら、さまになってるなと思った。
ま、Sarahさんにしてみれば、全然自分が存在していなかったかのような扱いを受ければおもしろくはあるまい。彼女に言わせると、Natalieはプロのダンサーにはまったく見えず、動きは硬くて、体をうまく動かせていないそうだ。Sarah、あなた、ここまで言うから反感買うのよ。ターゲットを制作会社の嘘っこのイメージ作りだけにしておけばよかったのに。
といっても、こういう風に話題を作ることで、映画にもSarahさん本人にも何かいいことがあるのかもしれんな。
嫌だわ、大人の世界って。