いんやー、よく聞いた睡眠薬。半分でいいかもと思った。まだ風邪が治りきってないので眠っていたかったということもあるが、1錠飲んだら、お昼過ぎまでダラダラした上、その後また昼寝をした。おかげでばあ様のところへ行った夕方には案外元気な気分であった。
昨日までのばあ様は元気がなくて食欲もなく心配だったのだが、今日は割りと元気そうであった。食欲は以前のようにはいかないが、それでも3割しか食べていなかったところから今日は7割だからいいだろう。この状態が続いてくれればいいのだが。最近体調が悪いということばかりに集中しているばあ様なので、「退院できるんだろうか」と不安になっていた。「そもそもの入院は、怪我だからね。おばあちゃんは病気じゃないんだよ」と説明。「あ。骨をどうかしたよね。ころんだんよ、そうそう」と思い出すばあ様。「そっちの手術の予後はよくて、今リハビリで歩けるようにがんばってるところだからね。もうすぐ退院に向けて、今、色々こっちも手続き取ってるところだから、もうちょっとここで我慢してね」という説明を毎日数回はする。
日に寄ってばあ様の不安の対象は変わる。自分でも以前ように動けないことがわかっているため、今回の入院まで自立した生活を送っていた彼女は「これでは炊事が出来ない。」と心配なのである。今は食事も届けてくれるサービスがあるし、そういうのも使えばいいじゃん、と説明。「いいかげん、優雅なご隠居生活を送りなよ」と言うと笑っていたが、やはり不安のようである。母に迷惑をかけてしまうというのがまた気になっているようである。料理ベタの母、配食サービス利用で決まりではないでしょうか。ついでに父母用にも取ってみれば、と思うわ。
気になるところは、ばあ様の認知症の具合である。実家は階段だらけの家なのだが、「まだ階段は無理だから一人で下りようとしないように」と行っても、自立ばばーは忠告を無視して降りようとしてしまうかもしれない。とにかくまたころばれると大変なので(そういうケースが多いそうな)、階段をアコーディオンカーテンなどで隠すという家もあるらしい。しかし、ばあ様の場合、カーテンをあけて「なんでこんなものを」とかぶつくさ言いながら、フツーに下りて行きそうだ。彼女の認知症の度合いというのが、まだまだしっかりしていて大したことないと思うときと、わー、やっぱり思ったより進んでいるのか、と思うときとがあるので判断しにくい。ただ、病院での言動・行動は一時的なものと考えられる場合があるだろう。家に帰ったら落ち着いたという話はそここで聞く。
最近は、ばあ様が夜ぐっすり良く眠れますように、と必死で祈っている。眠れなくて夜一人で病室にいると、嫌なことばかり考えて寂しくなるんだもん、と声を震わせて泣きそうになりながらばあ様は言うのだ。大体心配性で気が小さいところがあったりするので、まあ、ばあ様らしいといえばそうなのだが、もうこんな高齢になったらね、心おだやかに明るく暮らせさせてあげるのが若いもんの仕事だと思ったりするわけよ。ばあ様にももうちょっとがんばってもらわねばならない。まだ彼女にもadaptする能力はあると思うので、そこを使って欲しい。そして父母は家の方の迎える計画を立てる段階にいる。今週、ケアマネに会って介護プランを立ててもらい、家の改修などの話もするそうだ。介護に関しては、父母は私を仲間はずれにしようとしているが、気にせず参加している私。今週はPが広島に来てくれるが、病院に連れて行けるかなあ。私が遠くに行くというのを思い出して不安になるとまずいが、新しい人に会えば脳の刺激になることには間違いない。Pは、「ロシアから来たマッサージ師のピョートルだと紹介すればいい」と言う。私のピョートルの関係は。で、あんたはばあ様をマッサージしてくれるのか。つーか、ロシアはマッサージで有名なのか?
とりあえず、私は家の中を掃除せねばならない。Pは、私がリラックスできるよう、家のことをしてあげるために日本に行くのだから、とすばらしいことを書いてきてくれたが、実際私は人に自分の家をいじられるのが好きではないのよね。テリトリアルだから。窓くらいは拭いてもらっとこうかしら。最後に拭いたのは一体いつだ・・・。