今日の授業で興味深いことがあった。宿題の文章にフィンランドの議会を表す単語が出てきて(もう忘れた)、先生がこの議会のある建物には入れるから、一度見てみるといい、と言った。建築物としておもしろいと言う。すると、どこの国出身か知らないが、女性が「あそこには、裸の彫像があるじゃないか。どうしてだ」となんだか憤慨していらっしゃるのである。え?と思わず私と隣に座っていたドイツ人女性は顔を見合わせ笑ってしまった。先生も「なんというインタレスティングなコメントだ!」と笑う。先生は、フィンランドにおいて裸というのは不適切なものではないから、と説明する。サウナ文化があるので、裸になること、裸であることは恥ずかしいことではなく、自然なことだと言う。
まあ、先生の説明の通りなのかもしれんが、裸の彫像って、芸術としてむかーしむかしからごろごろあるではないか。私は大学時代の古代ローマ美術の講義の初日を思い出していた。教授が「この講義では、裸の男女の彫像を見せます。もし、そういうのが不適切だとか、問題に感じるようであれば、このクラスは取らないでね」と言ったのだ。教授の言葉を聞いた我々は笑ったのだが、彼はおおまじめであった。以前、「次々と裸の男性や女性のスライドばかり見せて、ハラスメントだ」と文句を言った学生(女)がいたらしい。さすがアメリカだわ、と私は感心したのであった。
こういう感じやすい人は、美術館行ったら大変だろうな。しかし、私はフィンランドの議会の建物には行ったことがないので、どういう彫像があるのかは知らない。もしかして不快に感じるようなものなのか。I doubt it. いずれ行ってみねば。