ペネロピ [DVD]

ペネロピ [DVD]

可愛い話だ。一族の呪いのせいで、豚の鼻を持って生まれたPenelopeの話。あるがままの自分を愛するというテーマ。Christina Ricciが可愛い。
で、この映画をレンタル店で選んだのはPである。"Maybe you can relate."と。きーーっ!そう、私の鼻は上向きだ。小学校の入学式の日に出席番号1番の岩田君(仮名)に「この人、鼻があがっとる」と指摘され、その後はやんややんやと男子にからかわれたのだ。あいつのことは一生忘れないからな。廊下を歩けば、「鼻上様のお通りだ~」とからかわれ、「ブーブーブタ」だのなんだの色々言われた。彼らの前で泣くような子供ではなかったが、家で母に訴えて泣いたことはある。そのたびに「鼻がチャームポイントだって思えばいい」と慰められたが、納得したことはなかった。
小学校5年で他県の学校へ転校してからも、まず指摘されたのは鼻である。「鼻が上向きでおもしろーい」と森下香奈(仮名)に笑われた。こいつのことも私は忘れない。
高校1年のとき、学校の帰りに一人で歩いていたら、通りすがりの知らない若い男二人が、「今の見た?鼻が上向き」と言いながら去っていった。
風向きが変わったのは、アメリカに留学してからである。メキシコから留学していた姉妹がいたのだが、ある晩、寮の部屋でおしゃべりをしているとき、お姉さんのマリア(仮名)が「私は整形手術をしてKayの鼻のようにしたい」と言ったのである。「Why?!!!」と驚愕する私。妹のアンヘラ(仮名)が、「そういう上向きの鼻がメキシコでは美しいとされるのだ。」と説明。あたし、メキシコに生まれればよかったよ、と騒ぐ私。このとき以来、「あたしの鼻はメキシコではいいとされる鼻なんだからね」と密かに自信を持ったのであった。地域限定。いまだメキシコへは行ったことないのだが。
今はもう別に鼻にコンプレックスを感じてはいないが、豚の鼻を持つPenelopeと比較され、昔からかわれていたときの怒りを久々に思い出した。怖いもの知らずとは君だ、P。