ヘルシンキをウロウロしてきた。トイレに行きたくなったので、地下鉄の駅に降りた。地下鉄を使ったこともないし、トイレの状況がどうなのかも知らなかったのだが、とにかく一番近くで自由にトイレが使えそうなところ、と思ってエスカレーターを降りてみた。
降りたところの通路沿いに3つくらい個室が並んでいた。初めはただ銀色のメタルのドアが並んでるだけと思って、トイレだと気づかなかった。個室が複数あるレストルームがあるのではないのだ。ちょっと驚いた。料金20セント也。スロットにコインを入れると、ドアがアンロックされて開くようになる。清潔かなあと不安に思いながら、ドアを開けてみた。初めてだ、こんなトイレ。清潔は清潔である。古い携帯のぼろいカメラで撮った写真を大きくしたのでしょぼい写真だが、普段外ではあまり写真を撮らない私でさえ、「これは記録しておこう」と思うようなトイレであった。
まず、入ると黒い便座が目に入る。

男性が使うときみたいにit's flipped upなのだ。そして便器は銀色のシンクみたいにでかい。

横にあるボタンを押すと、便座がうぃーんと降りてきて座れるようになる。降りた状態でベルトを外したりモタモタしていたら、自動的にものすごい勢いで水が流れ、また便座はうぃーんと元の位置に上がった。え、一回勝負じゃないよね、まさか、とまたボタンを押してみると、無事下がってきた。良かった、もう一回さげたかったらもう20セント入れろとかじゃなくて。
だが困ったことに、私は公共トイレで便座に直接座ることはまずない。いやじゃん。disinfectantやシートカバーがあるのなら大丈夫だ。何もないところでペッタリ座るなど、私には考えられない。だが、さっきみたいに自動的に便座が上がるのであれば、押さえておかねばならない。くー、いやだな、と手で押さえたわよ。案の定、途中で上がろうとするので押さえつけていて正解であった。
立ち上がるとさっきのようにかなりの勢いで水が流れる。写真じゃわからないかな。

手を洗うのはどうするのだ、と見てみると、横にボタンがあった。

一番上にあるボタンを押すと、一番下のspoutから水が出てくる。便器もシンク代わりだ。これも自動的に止まり、すると真ん中の穴から温風が出てくる。ヒョロヒョロとしか出てこないので、手はあんまり乾かない。流れる水くらい、ゴーッと吹いてくれればいいのに。
トイレから出て、壁にある説明(英語もあり)を改めて見てみると、最長利用時間は10分と書いてあった。10分経つとどうなるんだろうか。警報が鳴ったらいやだな。