テレビをつけたら、県民がどうとかいうバラエティーショウをやっていた。広島でのデートみたいのをやっていたが、「そんないかにも広島弁みたいな広島弁、誰もしゃべらんって」と思った。VTRを見たあと広島弁になっていた山本モナ女史のアクセントと語尾くらいが普通だろう。「もう私は広島に帰りたいよ」と文字で書いても通じないが、「帰りたい」の「た」が強調される。笑った。彼女は尾道出身らしいが、尾道広島市とおんなじようなアクセントなのね。知らんかった。(「か」を強調してみよう。)
おそらく、他の都道府県の人も、自分の出身地がテーマになったのを見たら、「そんなの初めて聞いたわ」とか、「そんな人、私の周囲には一人もいない」というのが結構多いのではないかと思う。ま、娯楽番組だ。
広島弁と言えば、私はずっと前から疑問に思っていることがある。「ぶち」という言葉を「とても」という意味で使うというのだが、私自身使ったことがなければ、使われているのを実際に聞いたことも無い。今日のテレビでも出演した女の子が使っていたが、やはり違和感を持った。私は10歳まで広島市に住んでいたが、自信を持って、その当時「ぶち」を使う人は私の近所にも学校にもいなかったと言える。大体、実家の95歳のばあ様はいつも広島弁だが、彼女も使わない。
大人になって、他県でバイトをしていたとき、「広島では、ぶちっていうんでしょ」と言われ、その意味を聞いたくらいである。その県で出会った広島市出身の人に、「これ広島弁じゃないよね?」と確認したのだが、彼女の高校では使う人がいたと言う。「でも不良っぽい子達が流行りみたいに使ってた」らしい。流行りが根付いたのか。さらに大人になって広島市にまた住み始めてもう十数年経つが(ひえー)、やっぱり実際に使われている現場に居合わせたことがない。広島市内でも県内でも、場所によって方言は微妙に違うこともあるだろうから、地域性なのか。