以前、上の写真を撮った道をP、Mちゃんとその犬、Mちゃんの友人のIちゃんとその犬、というメンバーで夕方散歩したことがある。歩いていると、小さい犬が一匹、ひもにつながれているわけでもなくうろうろしているのに遭遇した。ベンチに腰掛けている人が飼い主で放し飼いにしているのか、だったら無責任だ、they are not supposed to do thatなどと話していたのだが、どうもその人は無関係なようだし、他に犬の散歩中の人も「うちの犬じゃない」と言う。犬の種類の名前がよくわからないのだが、テリアっつーんですかね。こんな感じの犬(どっかのサイトから拝借)。ただし真っ黒だった。

ちゃんときれいに毛がカットしてあり、丁寧にケアされている犬だった。
動物大好きなMちゃんとIちゃんは、心配げに犬に近づき、なにやら二人で相談している。すると、寒いのに突然Iちゃんがフリースの上着を脱ぎ、犬にかぶせるのである。何やってんだ、とPが聞くと、震えているから家に連れてかえって、迷子の犬見つけましたってポスターを作る、と二人。すげーっ。犬人間ではない私は、ほっとけば飼い主が探しにくるか、犬なら家に帰るんじゃないの、と思っていたのだが、動物愛護精神豊かなこの二人は、レスキューすることをまず考えている。Iちゃんは特に真剣な動物好きで、家には犬以外も猫数匹、ハリネズミ1匹、その他ハムスターなどもいるらしい。菜食主義になると言っていたMちゃんは、このIちゃんに影響されているところも大いにあるようである。
で、この迷い犬はおしりからウ○チがぶらさがった状態だったのだが、Iちゃんはすかさず道端の草をちぎって、おしりを拭いてやっていた。好きじゃなきゃできないよなあ。そしてフリースで犬をくるみ、だっこして二人で帰っていった。とりあえずIちゃんの家に行き、水をやり、暖かくしてやるつもりだったらしい。
その晩、Mちゃんが夕食に来たときにあれからどうなったかと聞いてみると、犬預かってます、という張り紙を作って、道端のゴミ箱などに張って歩いていたら、なんと犬を探していた飼い主に会ったらしい。お母さんとその小学生の娘だったらしく、泣いて感謝したとか。庭に野うさぎが掘った穴があり(野生のうさぎがそこらじゅうにいる。町中でも公園にいる)、そこからフェンスをくぐって逃げたらしい。お礼にハンバーガーを食べに連れていってくれるって、とMちゃんは喜んでいた。ハンバーガーって肉じゃん、と突っ込むと、ちょっと考えて、他のもの頼むと言っていた。
しかし、立派である。子供二人で迷い犬を保護し、ちゃんとポスターも自分たちで準備したとは。飼い主にばったり会ったのは運が良かったわけだが、ここまで責任持って行動するのは大したものである。冷たい私とは大違い〜。