実家にて母からの報告。
93歳の、いや94だったかな、とにかく高齢の祖母が突然母の台所へ来て(祖母には祖母用のキッチネットがある)、「まあ、きれいにしてる」と初めて見たように感心し、「その白い機械はなに?」と不思議そうな顔をして電子レンジを指さしたらしい。長年そこに置いてある電子レンジである。「で、電子レンジよ」とうろたえる母。「んまあ、電子レンジ?!ああそうー。その上の機械は?」「トースター」「んまあ、トースター?!私も持っとる?」「毎朝パン焼いて食べてるじゃない」「ああ。そうよね」
似たような電子レンジも、母のとそっくりなトースターも自分の台所に置いてあるのに。ここまで言って、自分が変なことを聞いていると気付いたらしく、「んまー、もうぼけてしもうて、川に飛び込んで死なんといけんね」と言い、そう口にした途端、「前ね、19歳の娘さんが川に飛び込んだんよ」と言う。「いつの話?」と母が聞くと、「ええとねえ、お義姉さんに聞いたんだから・・・」お義姉さんは、戦時中に亡くなっている。すごい前の話だ。「あの娘さん、死んじゃったかねえ」と言いながら、自室に帰って行ったらしい。
現時点では、またentertainingだから、そう早まらんでくれ。