明けましておめでとうございます。

と、正月気分ゼロのフィンランドから挨拶をしてみたりするわけだが、一応お餅を持ってきているので、晩御飯にお雑煮(というか、スープにお餅をいれたもの)を作ろうと思う。今日のブランチはパンケーキであった。

で、そのパンケーキにメープルシロップではなく蜂蜜をかけようとしていたわけよ、あたしは。ずいぶん前に私が買っておいた蜂蜜で、いいかげん食べきらないと、と思ってさ。でも冷蔵庫に入っていたもんだから、硬くてなかなか容器から出てこない。そこで15秒くらい電子レンジに入れて暖めようと思ったのよ。電子レンジに入れて、ノブ(デジタルじゃないのよね)を30秒くらいのところにして、ころあいを見てすぐに出そうと思っていたのだが、何か別のことをし始めて、「ちーんっ」と音がしたところで、はっと思い出すという鳥頭。レンジのドアを開けてみると、容器が見事に変形している。おまけによく見たら、あたしったらご丁寧にちゃんと蓋をきちっと閉じているではないか。まずーい。非常にまずい、と思いつつレンジから取り出し、シンクの上に容器がくるように腕を伸ばし、顔を背けて蓋を開けてみた。
ぼんっ!
と言う音とともに蜂蜜がそこらじゅうに飛び散り、私は悲鳴をあげて容器をシンクに落とす。"What happened?!"と驚いたPがかけつける。I have nobody but myself to blameの状況で、いやー、蜂蜜爆発させちゃったわ、go back to the table and finish your pancakesと床に這いつくばって拭き掃除を始めるあたし。何しろ蜂蜜。べたべたである。3回ぬぐって、洗剤でまた拭いて、と正月そうそう働き者である。自分が蒔いた種なんだが。正月だからこれをしよう、というような季節感はあまり持たずに暮らしているが、正月なのにこんなことしたくない、というものは私にもあり、それは床の拭き掃除なわけである。
顔にかからなくてよかった、とP。確かにね。以後、気をつけます。

で、変形した容器からさらさらになった蜂蜜をパンケーキにかけ、食べたわよ。「残りの蜂蜜は捨てるから」という私に、Pは笑いをこらえながらOK,と言っていた。ふん。

食後、台所を歩くとやっぱりなんかべたべたする感じがするので、再度拭く。やっときれいになったわ、と床を見ていたら、Pが、「ついでにワックスかけようかな」と言い出す。えー、それこそ正月そうそうしたくない作業だわ。別に私にワックスをかけろと言っているのではなく、自分がかけたいと思っているだけなので、私がいやがることはないのであるが、やっぱり、ゆっくりしたいではないの。「元日はそういうことしちゃいけないんだよ」と本当かどうかわからない日本のルールを教えると、「おお、そうか。ならばすまい」と一度は引き下がったP. その後、洗面所で私が化粧をしていると、「今キッチンに入る必要ないでしょ?」とキッチンから聞いてくる。ないけど、なんで、と聞くと、ワックスをかけるから、と言う。やっぱりな。一度したいと思ったことは、必ず行動に移す男。尊敬すべきところでもあるのだが、今やらなくてもさあ、と思うのが掃除嫌いの私。
結局、私が洗面所を出たときには、キッチンの床はぴかぴかになっていた。ついでに他の床全体もさっと拭くぞ、といい、モップ持って拭きまくっていた。素晴らしい。
ということで、普通の休日以外の何物でもないフィンランドの元旦であった。