新しく100円ショップが出来ていた。じっくり見て回るのがかなり好きである。「100円ショップでいい」という生活用品は結構あると思う。個人的には食器やコップを買う気にはならないが、文房具、台所用品などの小物類は100円のやつで十分と思うものが多い。大体、100円ショップがなかったら、どこで買えばいいのかわからないような商品もある。洗濯ネットなんて、以前はどこで買っていただろう。スーパーかな。記憶にない。
で、髪を結ぶゴムを見ていたら、フィンランドのデパートで見たのと同じようなのがあった。鳥の巣みたいな感じで、遊び毛っていうとおかしいが、そういうのがちょんちょん出ているようなやつ。フィンランドでは確か3ユーロくらいしたような気がする。450円。遊び毛が何かに引っかかれば、ぼろぼろ取れそうと思って買わなかった。そしてそれを見た次の日、Mちゃんがそれで髪を結んでいるのを見た。そのときは、ああ、昨日デパートで見たのと同じだ、と思っただけだった。そして帰国の便の中で、乗務員がまた同じゴムでポニーテールにしていたのだ。そのときは、日本じゃこんなに立て続けにまったく同じ商品を(それもこんな小物で)身に着けてる人を見ることがないような、と思い、やっぱり日本は買い物天国で、物があふれている消費社会よなあ、と感じた。日本ではセレクションが膨大ではないか。まあ、おんなじような格好している人は山ほどいるんだけどさ。
フィンランドならではの素適なものはあるし、なんでも必要なものはそろっているとは思うが、セレクションが限られていると感じる。それに高い。ま、消費社会でしか暮らしたことがないから、物足りなく感じたりするわけだけど。
Mちゃんにしたって、物を欲しがらない。「ええ、子供なのになんでねだらないの」と思うくらいである。おみやげ、誕生日、クリスマスなどに「何が欲しい?」と聞いても、「何でももってるから何もいらない」と返事をするのが常。何かをあげればそれはそれで喜ぶ。まあ、たまごっちも持ってるし。私がこの間滞在中に、Pが誕生日に何が欲しい、と聞いたとき、今年も乗馬のレッスンを続けさせてくれ、という答えだった。えー、習い事は別物では、と思ったが、なんという気の使いようだ。Pも「それはそれ。誕生日は別。冬のブーツとかコートとかはどうだ」と言っていたが、「いい」と首をふる。あたしだったら、新しいコートを買ってくれるなんて言われたら、即デパート直行だが。
あたしが9歳の頃は、リカちゃんニューマンションが欲しかった。当時、確か3000円という高級品で、親は買うのを拒否。そうだよね、高いよね、と自分でも思ったが、屋上まで螺旋階段がついているうっとりするようなおうちであり、おもちゃ売り場でいつまでも見つめていた。その帰りにスーパーにより、偶然見たおたまの値段が100円だか200円だかで、ニューマンションは家で使う必要なものより随分高い、と本気で驚いた。まあ、mansionだし。
確か、10歳の誕生日には、リカちゃんママを買ってもらったんだった。「ピアノのレッスンを続けさせてくれればそれでいい」なんて台詞は思いつきもしなかったね。
で、今日は100円ショップで、お茶っ葉用の木のスプーンと洗濯ネットを購入。満足だわ。
今年の冬は、ウールのコートが一枚欲しいんだよなあ。ここ数年は、ダウンしか着ていない。きちんとした感じのコートが欲しい。だけど、ヘルシンキの冬も耐えられるということになると、「防寒」がpriorityになってしまうのよね。でもウールのコートで歩いている人はそこらじゅうにいたし、大丈夫かもしれない。まあ、軽くて暖かいといえばダウンなんだけど。おしゃれなブーツも欲しいしなあ。物欲全開。