Blini

フィンランドで食べたものは全部おいしかった。あんまり外食はしなかったが、Pが色々フィンランドっぽいものを買って食べさせてくれた。魚が多いし、日本人の口にもあうのではと思うようなものが多かった。
トーストの上にイクラ(っつーか、roe。鮭とは限らない。私が食べたのは鱈)、サワークリーム、生たまねぎのみじん切りをのっけたやつ。トーストじゃなくてBliniというパンケーキみたいなものにのっけるのもある(画像)。家ではトーストで食べた。これ、ロシア料理って紹介されているサイトが多いのね。ま、お隣の国だし。生たまねぎは口が臭くなるので苦手なのだが、これがあるとないとでは大違いの味だった。魚の卵とクリームの重さが、たまねぎのピリっとした味で引き締まるというか、なんだ、こんな料理番組でわかったようなこという芸能人みたいなコメント。要するに、おいしかったんだよ。
ヒラメかカレイか知らんが、"flat fish"の燻製もおいしかった。色は茶色っぽくて、見た目はあんまり食欲をそそる感じではないのだが、オーブンで暖めてジャガイモを添えて食べた。ジャガイモがお米代わりみたいなもん。なにかというとゆでたジャガイモを添えてた。魚はほくほくで身も柔らか。ナイフとフォークで食べるわけだが、Pが手順を教えてくれる。「赤いところはおいしくないから」「内臓でしょ」「日本人のKayeに魚の食べ方を教えようとする僕が馬鹿だった」「日本じゃ、内臓の苦さがいいって通は言うらしいよ。あたしは食べないけど」「ええ、まずいよあれは」などと話し、「上半分食べた?じゃ、次は骨をぐっとナイフで折って、びーっとはがして横に置いて、下半分を食べる」とP。お箸で食べればもっときれいに食べられるんだがなあ、と思いつつも、Pより上手に骨をはがしてパクパクと食べた。カレイといえば煮付けが一番おいしいとは思うが、燻製っつー食べ方もあるのねえ。

んで、swedish meatballsがおいしかった。リンゴンベリーソース一瓶とインスタントのブラウンソースを持って帰ったくらい。Pは凝った料理はしないので、ミートボールは冷凍のもので済ませていたが、別に普通においしかった。日本では、ネットで見つけたスウェーデンの人が紹介するレシピで作ってみたが、結局ハンバーグのタネと材料も変わらないし、あれを丸くしたようなもんで簡単であった。冷凍のやつはもっといろいろ調味料が入っていた感じ。甘酸っぱいリンゴンベリー(こけもも)のジャムが肉によくあうのよ。ブラウンソースはクリームを入れて作るので、ちょっと重いと感じる人もいるかもしれない。ミートボールはスウェーデンの家庭の味で、各家庭でレシピもちょっとずつ違うらしいわ。今度は別のレシピを探してトライしてみよ。
トナカイの燻製も食べた。ハムのようにスライスしてある。かなり赤い身。クリスマスに食べようとPが買ってきたのだが、「えー、クリスマスにトナカイってそんな残酷なっ」と驚いたのだが、「言うと思った」としれっとした反応しか返ってこなかった。で、味はというと、ビーフジャーキーのようだった。クリスマスの夜に散歩していたら、猛スピードで去っていく車にサンタさんが乗っていて、「ほーら、トナカイ食べられて、車で移動するしか方法がなくなってるじゃないよ」と指摘したのであった。ま、おいしかったけどさ、トナカイ。

あとはサーモンの燻製とか、生の白身魚のマリネとか。全部スーパーでそのままパックにして売っている。簡単、うまい。ライ麦パンに乗せて食べてもおいしかった。持っていったチラシ寿司の元をささっとご飯と混ぜた上にサーモンをのっけて、錦糸卵(といっても、あたしのはぶっといんだが)と海苔をかけて食わせたら、好評であった。あれを料理と言っていいのかどうかは疑問だが、喜んでいただけてなにより。ビバ、永谷園